触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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「温度差と風評被害」問題にどう対処するか

<原発・環境・エネルギー問題>          2011.11.12
 
「温度差と風評被害」問題にどう対処するか

11月7日栗原市役所に行って

11月9日のブログでは、11月7日の要望書提出に至るまでの準備状況を記事にしました。今回は、7日当日のことをもう少し記事にします。

11月7日午後の市長との話し合いの前に、代表が事前の調整をしていきました。それは、前回(8月4日)はどちらかというと市長のペースで進められてしまったという反省からです。当日参加するだいたいの人数、時間、話し合いの進め方などの調整です。それが最後に、当日の朝なのですが、代表が市長側と調整していて、向こうから、「出来れば事前に要望項目を知らせていただければ…」と求めてきました。前のブログで記事にしたように、二人の代表のOKを取り、要望書の(案)が取れた時点でした。丁度、出来上がったばかりのこの要望書をメールで市長の秘書さんに送付しました。今、考えるとこのことがあったためなのだと思うのです。先ず、私たちが市長の来る前に会議室に入り、10枚ほどの大きなマップをテーブルの上に広げ占領してもクレームがつきませんでした。次に、市長が入って来て、最初に言った言葉がとても印象的でした。「皆さんの紳士的な対応に感謝申し上げます。」と言ったのです。(10人の参加者の半分が淑女?なのですが、それはさておき)ちょっと自分の耳を疑い、非常に驚きました。そのあとは、驚くほど極めてスムーズに進み、回答(返答)も、私たちが期待していた以上のものになりました。当初、1時間の約束で、しかも市長がその後の予定が詰まっているとのことで30分だけの出席ということでした。しかし、実際には、私たち5人で要望説明を項目ごとに分担して行い、補充も他の参加者がするという総力戦でしつつ、しかも要領よくしたこともあって、市長の回答(返答)を20分ほどは取れたと思いました。それでも市長は残り20分だけでなく、1人で40分ほど話して(この時点で1時間20分に)から退席しました。その後は残った危機管理室と教育部の幹部との話し合いが30分ほど続きました。

 前にも私は、このブログで書いたように、私は、10月3日のブログに次のように書きました。

―JA,生産者,畜産農家、(栗原市長も)基本的には、被害者なのです。しかし、「安全宣言」「すべて風評だ」などと思考停止に陥っています。これでは、かえって、後から傷を大きくしてしまうと思います。結局、「腹が括れていない。」のです。すべてを検査し、公表する、オープンにする、見落としがないか厳しくチェックする、今の基準でいいのか?新しい知見が出てこないかも絶えず目配りを(想定外にも対処を)することが重要です。深刻な事態を見ないように避けてしまう、のではなく (思考停止に陥るのではなく)、正面から向き合って、取り組む。そうしないと、施策が、後手、後手になっていきます。先送りや県・国任せ、では何も解決しません。―

 私たちの基本的なスタンスは、市長も栗原市も「市民を守る味方であって欲しい」というものです。その意味からも「行政と協働」をしているとも考えています。放射能の自主測定もその当初から市の協力を仰ぎ、行政の手の届かない所を私たちが調べて、それを行政に知らせて、対策に生かしてもらってきました。行政に対していろいろと批判もしますが、基本的には、信頼しています。ですから、考えが違っていても、論争をするというより、何とか一致点を見つけていって、対策の前進を求めてきました。それが結果として成果を上げているということです。しかし、それでもまだまだ、私たちと市長、栗原市との間には、「温度差」はあります。

「温度差」について、

 この日(11月7日)も市長の退席の後の話し合いでこうした場面がありました。要望書の1 にもある「汚染状況を市民に分かりやすく伝える」という課題について、母親連絡会の代表(=妻です)が、減塩化がテーマの地域での栄養講習会に出て、「食べ物に関して、この時期、放射能の危険性に触れないのはおかしい」と感じたと発言しました。これに対して教育部幹部の方は、「その講習会のテーマは、減塩だったのでしょ」と言って、問題にはならない、という態度を取りました。これに対して私は、市民の会の代表(高濃度の汚染地域に住む)に発言の催促をし、同様の栄養講習会で「うちの地域では、担当者が主催者にもことわってから放射能の危険性に触れました。」と言ってもらいました。ダメ押しに私の体験例(10月12日のブログ)も話しました。3~4か月健診会場でブックスタートを手伝いに行った時のことです。赤ちゃんを抱いて来ていたお母さんたちの心配事の一つが、食べ物、飲み物の放射能汚染なのは明らかでした。とてもよいお医者さんの話はあったのですが、放射能の危険性には全く触れません。私は、個人的に隠れるようにして会場に来ていた知人のお母さんに資料を渡しお話をしました。とても感謝されました。しかし、これは私などが隠れてすることではなく、現時点では、行政がもっと率先的にすべきことだとし、検討するようにお願いしました。

市には、今後、新しい組織ができ、そこが市民に対しての相談・広報の強化もしていきます。そこで、学習会・説明会に派遣される市の職員の「温度差」も少し心配です。話していて、そこのところは市側も分かっているようでした。市職員の啓蒙などの市側の今後の努力を期待したいと思います。

「風評被害」について

 今回の要望書の中で、「風評被害」については、その2 「食べ物・飲み物の全品全量検査をめざし、…」に「栗原の食材の安心安全をアピールする先進の取り組みをして欲しい。正確な測定数値を公表することで風評被害をなくしましょう。」として、少し触れました。10月30日の講演会や11月7日の話し合いの前、10月21日に、前もって、私と市民の会副代表の2人で市の危機管理室に行って、少し、情報交換と懇談をしてきました。その時、双方でいろいろやり取りをしている中から、私は、大体の市側の本音を探り当てていました。それは、市としては、子どもたちのこと、妊婦さんのこと、若い女性たちのこと(前者)も重要視している、子どもたちや妊婦さんを何としても守らなければならない。しかし、一方では、農業が主産業の栗原市では、生産者のこと(後者)が大事です。 ここ栗原でも、下手に騒ぎ立てれば「風評被害」を招くだけという声が依然として強いことも事実なのです。こうした後者の生産者だけのことを、取りあえず、(思考停止して)重視すれば、前者を重視する方からは「経済優先主義だ」と批判されるのです。ですから、どうも栗原市の本音は、「それが両立する、その両方に共通する(判断)基準があれば助かる。」というものだと思いました。それに費用の問題があります。自治体の財政には限りがあり、どこまでやるか、国からお金を本当に持って来られるのか(東電に請求できるかも)も不安のようでした。しかし、話していくうちに、測定機器の導入については、栗原市は、出来る限りしていく様子が分かってきました。それで、話していて、これは、正確な数値(空間と食材の放射線線量)さえどんどん公表していってしまえば、必然的に子どもたちの周りの除染から始まって、地域の居住空間などへ拡大していくだろうし、また「食べ物・飲み物の全品全量検査」の方向へ行くのではないかと思いました。そのカギの一つがが国の除染計画の中に入り、その対象地域を拡大していくことです。(線量計の市民への貸し出し(市の職員付)は、そのテコになるもの)カギのもう一つが食べ物・飲み物を市民が手軽に測定できる体制を作ることであり、測定機器の導入は、さらに強力に進めていかなければなりません。そうすれば、「温度差」があってもそのうち縮小・解消へ進むこともあり得るし、「風評被害」がどうのとか、といった論争なども、もしかして、する必要はなくなっていくのではないかと思いました。

これらの問題に対処していくために

最後にくどいようですが、11月4日の私のブログ「人類の手に余る原子力。核兵器の廃絶と脱原発の世界を」で紹介した、日本記者クラブ主催記者会見(2011年9月30日)での 児玉 龍彦 氏の「国民を信頼し、国民の意見に従え」の発言からの引用と私の感想を再度載せます。

―科学者がすべきことは次の4つだと思う。第1番目に事実を正しく住民に伝えること、第2番目にその意味を分かりやすく伝えること、第3番目に自分の意見を決して強制しないこと、第4番目に住民の自主的な判断を応援することだ。

彼が言っているこの「科学者がすべき4つのこと」は、いろいろな場面でも通用することだと思います。例えば、私たちの運動の基本的なスタンスとか、自治体がそこの住民に取るべき姿勢とかです。―
この4つのことは、この先ずっとこの「温度差と風評被害」の問題に対処していくうえで押えていかなければならないことです。

また、2日前(11月10日)に、私は、隣の一関市での「放射能学習会」に参加しました。そこで、講師の河内山さんの話にあったベラルーシのベルラド研究所の指摘が、今後は大いに参考になると思って帰ってきました。それは、「・充実した測定をすること(移動型ホールボディカウンターなど)・理解しやすい評価であること(体重1キロ当たりのベクレル数)・効果の確認された対策であること(保養とクリーン食とアップルペクチン)」ということです。また、学習会で強調されていたのは、放射能汚染が岩手県南は、宮城県北と同様(あるいはそれ以上)に進んでいるという事実があること。それに対して,まずは、十分な測定と視野の広い冷静な評価が必要であること。それが達成されて、初めて有効な対策が見えてくるとしていました。この「測定」「評価」「対策」という三方面から、それぞれきちんとした捉え方をして行かなければならないと思いました。先ずは、その研究所から出ている「自分と子どもを放射能から守るには(日本語版特別編集)」からきちんと把握していこうと考えています。
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