触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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栗原市では、福島原発事故前の土壌の放射性物質が、平均で42倍

<原発・環境・エネルギー問題>     2012.7.16

栗原市では、福島原発事故前の土壌の放射性物質が、平均で42倍(5~150倍)にも増えています。

農地土壌等の放射性物質調査結果について(平成24年3月6日)宮城県公表資料より作成 

  放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク(準備会)放射能測定チーム 佐藤 茂雄

 栗原市分は、100haにつき1点調査の203カ所、
この平均は、
419㏃/㎏です。


栗原市北部から西部にかけてなどは、放射線管理区域*と同程度に地表にセシウムが沈着しています。

 栗原市北部から西部にかけて(金成、栗駒、鶯沢、一迫、花山)などは、この放射線管理区域設定基準の4万ベクレルに相当する3~6万ベクレル/㎡の高濃度地帯が広範囲に拡がっています。ここは放射能汚染のホットスポットというよりホットエリアと呼んだ方が良いと考えます。さらに、花山、栗駒、金成の山間部(+金成は有壁の市街地全部も)には、それを上回る超高濃度地帯が拡がっています。

 これらの高濃度地帯では、土壌中の放射性セシウム(Cs)ですと、宮城県発表の「農地土壌等の放射性物質調査結果について(平成24年3月6日)」を見ると、だいたい500~1500㏃/㎏は出てきます。その農地からの野菜やコメなどもある程度以上のセシウム(Cs)は検出されます。宮城県は、この調査(874カ所、うち栗原市分203カ所)を、今後、市町村が行う農地の除染対策地域の指定や,農産物の放射性物質移行抑制対策実施の基礎資料として活用するよう、これを、各地方振興事務所,市町村,JA等関係団体等を通じて生産者に対し周知を図り、これを基礎資料として対策を進めるとしています。

福島原発事故前の土壌中のセシウム137の量は、平均で10㏃/㎏を切っていた。

 私達は、今後も長期にわたって放射能汚染問題と向き合って行かねばならない現状の中で、まず何よりも最優先で行わなければならないことは、起こっている事実をしっかり捉えることです。

 そこで、まず、「福島原発事故前の水田土壌、畑作土壌中のセシウム137の量は、どの位あったのか」ということを知ることが、現状の汚染の程度を見る上で欠かせません。それをネットで探して調べてみますと、「10㏃/㎏以下」というのが出てきました。原水爆実験の影響をより受けたのは日本海側で、それでも1967年の65㏃/㎏が最高で、2000年代に入ってからは10㏃/㎏を切って100㏃/㎏を超える汚染は1967年以来例のない汚染、ということになりました。

 また別の資料(平成24年1月、宮城県農産園芸環境課の「放射性セシウムを含む堆肥等の扱いについて」)を見ますと、(独)農業環境技術研究所が核実験や他国の原発事故の影響等を調査するため1959 年から農地土壌における放射性物質の調査をおこなっています。東京電力福島第一原発事故以前における全国の農地土壌の放射性セシウム137の濃度の平均は約20㏃/㎏、最大値は約138㏃/㎏1967年) でした。そのグラフを見ても2000年代に入ってからは、平均は10㏃/㎏を切っているようです。(福島原発事故前の水田土壌、畑作土壌中のセシウムは、原水爆実験や、チェルノブイリの影響からしばらく経っているため134なしの137だけのもの。現状は、134と137の合計で判断することになります。)

 こうして、以前を10㏃/㎏以下だとすると、栗原市分の平均は、419㏃/㎏で、42倍、(約5倍~約150倍)にもなっていることが分かってきました。私達は、まずこの事実から出発しなければなりません。セシウム134は、半減期が2年のため、10年もすれば、殆ど核崩壊で無視できる程度の放射能値となりますが、セシウム137は、半減期が30年のため、150年経過しても、まだ1/32は生き残っています。福島原発事故での放出比率は、1:1とされています。ここ数年の間に全体量は減っては行きますが、その後は長期戦になることを覚悟しなければなりません。今、問題となっている、埋め立ては8000ベクレル*までとか、ガレキの広域処分、汚染土壌の保管問題、汚染稲わら・牧草の処理問題を考える上でもここから出発しなければなりません。

国の基準値(空間線量1mで0.23μ㏜/h)では市民の命と健康は守れません。

 当初は、放射能の空間線量を見て、それも国が言っている1mで0.23μ㏜/hになっているかどうかで判断してきましたが、どうもそれだけでは不十分だと分かって来ています。そもそも、その空間線量自体の見方も、国の言う1m(子ども関連の施設等は、50㎝)で0.23μ㏜/hは、1つの「目標値であって安全基準ではありません。」(千葉県柏市の市民向け無料冊子より)首都圏の多くの自治体や宮城県内でも角田市と柴田町が市民の命と健康を第一に考え、国より厳しい基準を設定する「独自の判断」をしてきています。(国が出さない費用は後で東電に請求する。)

 千葉県野田市の場合、この6月末までに住宅における除染の申請が4224件あり、うち999件の測定を終えたとしています。そのうち国の基準にあてはめると基準超えは8件だけ、子どもの目線を意識した地表5㎝という市独自の基準を設定し、822件の除染を行うとしています。実に100倍の開きがあるのです。

 栗原市内でも比較的放射線量が高い除染対象地区は勿論ですが、それ以外でも市内のどこでも、中濃度や低濃度と思われる地区でも、放射性物質がある程度濃縮されればマイクロホットスポットが出てきても不思議ではないことが私達の調査でも分かって来ています。放射能汚染問題に向き合うとは、空間線量だけを見るのではなく、前述の事実、「栗原市では、福島原発事故前の土壌の放射性物質が、平均で42倍(5~150倍)にも増えている」ことから出発しなければなりません。私達は、まずこの事実から出発し、子どもがいる家庭での除染などを急いでもらわなければなりません。

農地汚染の実態把握のため、検査体制の確立を

 この4月から食品の基準が概ね100㏃/㎏に強化され、また市民の持ち込みの食品放射能検査も進み、何に気を付ければよいか少しずつ私達市民にも分かってきました。そこで、次の段階として、どうしてもその農産物(自家消費も含め)を作る段階からのチェックが必要になって来ています。これは、生産者にとっては、より切実なことです。7月13日にブルーベリーに190㏃/㎏出たとして栗原市全体に出荷自粛がかかりました。しかし、これまでも20㏃/㎏位は出ていたこともありますが、栗原市といっても汚染には濃淡があり、このような一律な処置には疑問があります。米のように旧市町村ごとに区分すべきです。数値の公表が100㏃/㎏超えたものとなっていますが、事前の対策、対応を進める上でもすべての通知の公開が必要です。(市民・生産者が活用しやすい情報の公開を)

 6月4日の栗原市への第5次の要望書の提出の際も、どうしても詳しい土壌の測定が必要になって来ていることを強調しました。そのあたりは市もよく分かって来ているようで、測定機器をさらに増やす手配をすると言っていたのですが、最近、確認しに行っても進み具合がイマイチです。もっとスピードを上げるよう求めたいと思います。また、自家消費からの内部被曝を避けるためにも市民からの土壌(肥料・水も)の持ち込み測定をする体制も作っていくことも求めています。
 
体系立てた放射能汚染検査の必要性 
 
 前述の宮城県の「農地土壌等の放射性物質調査」の栗原市分(203カ所)を見ても、汚染は北西部で高く、南西部では比較的低くなるものの、まだら、モザイク状でもあるようです。また203カ所といっても100ヘクタールに1点というサンプリング調査の段階であり、もっと精度を上げる必要があります。1ヘクタールごととか、田んぼ、畑1枚ずつなどチェルノブイリでも行われた詳細な土壌検査、汚染マップの作成が必要です。高濃度地区、中濃度地区、低濃度地区に分け、汚染度にあわせた対応・対策が求められます。詳細は、研究者の次の論文を参考にしていただきたいと思います。(岩波書店 「環境と公害」VOL.41の「なぜ放射能汚染問題は収束しないのか?」-現状分析を踏まえた安全対策の必要性―小松良太・小松知未 )

各地域・地区で、放射線量測定マップの作成を

 この論文でも、その最後に「地域主体による放射能汚染マップの作成」の必要性を書いています。これは、体系立てた放射能汚染検査の基礎資料となるものです。「生活圏における放射線量が可視化されたマップは、地域住民が今の暮らしの中で少しでも外部被ばくを減らす方法を考える判断材料と用いることができる」(前述の同書P58)わけです。私達は、これまでいくつかの地域放射線量測定マップなどを作ってきました。栗駒岩ケ崎、栗駒文字、一迫(東・西)と金成萩野と第4弾まで出来ています。(隣の大崎市岩出山地区、鳴子地区の作成にも協力しました。)このマップは、さらに調査が進めば修正や集積が必要です。栗原市などの公的な調査だけでなく、それを踏まえて、更に市民の皆さんが自主的に行う調査で作る方がより実効性があるものになると思っています。まだまだできていない地域・地区がいっぱいあります。第5弾、第6弾…と出していければ良いと考えています。それにはそこに住む方、そこで営農・営業など営んでいる方々の協力が不可欠です。各地域・地区で、放射線量測定マップの作成をしていきましょう。




放射線管理区域* <4万ベクレル/㎡以上は放射線管理区域>

「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」の放射線管理区域設定基準 3項によれば、部外者以外立ち入り禁止となる放射線管理区域設定基準は4万ベクレル/㎡です。この放射線管理区域は、本来ごく特殊な人間しか入ってはいけない区域です。放射線治療を行なう医療関係者(医療法)、放射線研究施設・原子力発電(処理)施設などの従事者(労働安全衛生法)などだけが対象とされていました。そこでは、放射線による被害を防ぐための注意事項の提示、遮へい壁、防護つい立てなどの設置や、常時立ち入る場所における外部放射線と内部被ばくによる線量の測定。女性の放射線業務従事者への配慮など必要とされています。

 京都大学原子炉助教の小出裕章先生は「私が働いている放射線管理区域の内部であっても、1万ベクレル/㎡(=150Bq/kg位)を超えている場所は、ほとんどありません。」と発言されています。

「8000ベクレルとは?」* がれき受け入れ、徳島県の説明が核心を突く

 徳島県や県内のいくつかの市町村は,協力できる部分は協力したいという思いで,国に対し協力する姿勢を表明しておりました。

 しかしながら,現行の法体制で想定していなかった放射能を帯びた震災がれきも発生していることから、その処理について、国においては1キロあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処分できるといたしました。(なお、徳島県においては,放射能を帯びた震災がれきは,国の責任で、国において処理すべきであると政策提言しております。)

 放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則であり、その観点から、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が1キロあたり100ベクレルを超える場合は、特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込めてきました。(クリアランス制度)

 ところが、国においては、東日本大震災後、当初、福島県内限定の基準として出された8000ベクレル(従来の基準の80倍)を、その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準にも転用いたしました。(したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では埋立処分されております)

 ひとつ、お考えいただきたいのは、この8000ベクレルという水準は国際的には低レベル放射性廃棄物として、厳格に管理されているということです。

 例えばフランスやドイツでは、低レベル放射性廃棄物処分場は、国内に1カ所だけであり、しかも鉱山の跡地など、放射性セシウム等が水に溶出して外部にでないように、地下水と接触しないように、注意深く保管されています。

 また、群馬県伊勢崎市の処分場では1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えたという報道がございました。

 県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきについて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております。          【徳島県環境整備課】


農地土壌の放射性物質調査結果(栗原市分)マップ
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農地土壌の放射性物質調査結果(栗原市分)一覧表
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 栗原市分は、100haにつき1点調査の203カ所、
この平均は、419㏃/㎏です。


高清水町  7カ所 平均 171 Bq/kg
藤里村   8カ所 平均 180
玉沢村  13カ所 平均 133
築館町   7カ所 平均 184
宮野村   4カ所 平均 192
富野村   3ヵ所 平均 206
一迫町  10カ所 平均 273
長崎村   5カ所 平均 652
金田村   4カ所 平均 460
姫松村  13カ所 平均 332
鶯沢村  11カ所 平均 417
尾松村   6カ所 平均 528
花山村  11カ所 平均 477
文字村  12カ所 平均 551
栗駒村  14カ所 平均 738
岩ケ崎町  3ヵ所 平均 965
鳥矢崎村 14カ所 平均 788
萩野村  11カ所 平均 940
金成村   7カ所 平均 280
津久毛村  4カ所 平均 416
沢辺村   5カ所 平均 256
有賀村   6カ所 平均 347
大岡村   2カ所 平均 355
若柳町   6カ所 平均 214
畑岡村   4カ所 平均 161
志波姫村 13カ所 平均 208


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