触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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放射能廃棄物処分場問題―新聞資料等 

<原発・環境・エネルギー問題>        2012.10.26

<「指定廃棄物最終処分場」の建設反対>

資料その① 放射能廃棄物処分場問題―新聞資料等                

9.25 矢板・指定廃棄物最終処分場問題「市民同盟会」が設立
官民一体、白紙撤回求める
/ 栃木
 毎日新聞

 福島第1原発事故により県内で出た高濃度の放射性物質を含む指定廃棄物の最終処分場問題で、国の候補地提示に反対する矢板市の官民一体組織「指定廃棄物最終処分場候補地の白紙撤回を求める矢板市民同盟会」が24日、設立された。名実ともに市内全域で反対運動が広がることを意味する。関係団体や市民からは改めて強い「撤回」の意思表示があり、国や県などもからめて解決の道を探るのはいよいよ不透明な様相を呈してきた。【柴田光二、岩壁峻】

 市文化会館で行われた設立会議には遠藤忠市長をはじめ、発起人となった市区長会、市商工会、塩野谷農協など約60団体などから計約1500人が出席。会長には候補地に最も近い塩田地区の小野崎俊行区長が就いた。小野崎会長は「塩田だけでなく、矢板市の存亡に関わる危機。『オール矢板』で力を結集したい」と改めて反対の意志を鮮明にした。
 遠藤市長は公人として会長就任が困難であることの理解を求めた上で「実質的には率先してやっていく」と述べた。会議では国に候補地の白紙撤回を求める決議を行い、最後は出席者が立ち上がり「撤回」「処分場はいらねえ」などと大きく書かれた用紙を掲げた。

◇「安心安全のため反対する」
 「1年半たっても、原発事故による風評被害は払拭できていない」。塩野谷農協の大島幸雄・代表理事組合長は、矢板市を含む管内の現状を語る。農業だけでなく、畜産業も被害の克服に努めている。そのさなかの候補地提示に「唐突だ」と憤りを隠さない。「長い闘いにはなる」としながら「安全安心のため反対していく」と力を込めた。 市内68行政区の区長会長、江部和栄さん(68)は「候補地の下流には市民が利用するダムがあって、活断層も走る。今は大丈夫だと言っても将来は分からない」と反対の意志を強調した。 3歳と8歳の娘を連れて駆けつけた主婦(37)は「放射性物質のせいで野菜に気を使わされ、妊娠した友人は関西へ転居してしまった。子どもへの影響が心配で処分場は白紙撤回してほしい」と訴えた。

 ■視点  
◇国は説明尽くせ
 「寝耳に水」(遠藤忠市長)の候補地提示から丸3週間。反対運動は、ついに全市的な組織設立にまで発展した。反発の声が短期間でこれほどのまとまりを見せたのは、事前に地元に説明せずに候補地を提示した国の姿勢が全ての原因と言っても過言ではない。
県内にある指定廃棄物は最終的には約9000トンに上るとされ、市側も住民も「いずれはどこかに処分場を造らなくてはいけない」とは十分理解している。 しかし、原発事故の影響で指定された「汚染状況重点調査地域」、農作物の風評被害、シャープ栃木工場の事業縮小……。市が直面している厳しい状況を見れば「なぜ矢板なのか」と被害感情を募らせるのも理解できる。水源地の安全性、活断層の存在など、国は住民が抱く最大の疑問と不安を早期に払拭(ふっしょく)すべきだ。 放射性物質汚染対処特措法では、処分場建設は住民の同意なしでも可能だが、環境省は「強行建設は考えていないし、不可能」とする。矢板での動きを見れば、候補地提示を控える他の4県でも反発の動きが高まるのは必至だ。他県への先例になる今回の事態。収拾させるには、「仲介役」の県も当面静観するような悠長なことではいけない。【岩壁峻】

 ◆最終処分場候補地問題の経緯
 3日 国が県に矢板市塩田の国有林を処分場の候補地として提示。遠藤忠市長は拒否する考えを表明。
 6日 候補地付近の住民対象の説明会。
7日 市議会が白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決。
10日 福田富一知事が遠藤市長と会談。市長は反対運動の組織化を表明。住民による反対署名活動などが本格化。
14日 国が県内全市町対象に説明会。
24日 官民一体の反対組織「指定廃棄物最終処分場候補地の白紙撤回を求める矢板市民同盟会」設立。

.28 指定廃棄物、高萩を処分場選定 草間市長「断固反対」
     茨城新聞

建設難航は必至
 
放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレルを超える焼却灰などの「指定廃棄物」最終処分場建設で、横光克彦環境副大臣は27日、県庁と高萩市役所を訪れ、橋本昌知事と草間吉夫高萩市長にそれぞれ、同市上君田竪石(たていし)の国有林を候補地として選定したことを報告した。横光副大臣は「安全性の確保には万全を期す」と両者に説明して理解を求めたが、草間市長はその場で「断固反対する」との立場を表明。地元も反発を強めており、最終処分場建設が難航するのは必至だ。候補地は高萩市中心街から西方約20キロの国有林で、国道461号から林道を北へ向かった常陸太田市折橋町天竜院との市境付近。環境省によると、現地は最も近い民家でも1キロ以上離れており、スギやヒノキの植林からなる単調な植生で、伐採による動植物への影響はないという。
 同省が策定した工程表によると、今後、住民の理解を得るため説明会を重ね、早ければ来夏にも着工。2014年度末をめどに完成させ、搬入を目指したいとしている。横光副大臣との会談で、草間市長は「国の(候補地選定の)進め方には憤りを感じている。高萩市のスタンスは断固反対だ」と強調した。草間市長に先立って会談した橋本知事は「地元との調整について協力することは、やぶさかではない」とする一方、「あくまでも市や住民の意向を確認しながら対応していきたい」とした。横光副大臣は橋本知事との会談後、報道陣に対し「広さを確保でき、地形も地質も悪くない。地下水系にも影響を与えない」と選定理由を説明。地元の反発が予想されることについては「負担を掛ける施設。もろ手を挙げて喜ぶ施設ではない。誠意を持って必要性、安全性についてしっかり説明していきたい」と語った。
 県廃棄物対策課によると、福島第1原発事故に伴う県内の8千ベクレル超の焼却灰などは、11市町で計約3114トンが仮置き状態のまま保管されている。このうち「指定」手続きが済んだのは1709トン(8月3日現在)で今後、増える見込み。同省は現時点で見込まれる県内の指定廃棄物を埋め立て管理するには、約1・1〜1・5ヘクタールの処分場面積が必要と試算している。
 最終処分場の候補地を環境省が提示するのは、栃木県矢板市に次ぎ2カ所目。同市では既に、住民による反対運動が起きている。

10.1「汚染土の最終処分場は福島原発付近が合理的」
   原子力資料情報室共同代表・西尾漠氏 日刊SPA!


 福島の放射能汚染土の最終処分場の有力候補地として南大隅町が浮上したのは、福島県双葉郡の3町に中間貯蔵施設候補地が環境省から提示された4日後のことだった。原子力資料情報室の西尾漠共同代表に聞いた。「南の知床」とも呼ばれる自然豊かな大隅半島は、福島原発から1000kmを超える場所だ。 

「そんな遠くまでなんでわざわざ船で運んでいくのか。原発事故で人が長い期間住めない所があるわけだから、そこを最終処分場にするほうが合理的だと思います。場所は福島第一原発のすぐ近くがいい

< 埋設・管理については?> 
「廃棄物の詰まったドラム缶の周りをコンクリートで固めて土をかぶせ、約30年ひたすら放射能レベルが下がるのを待つ。『300年管理』すると言うけれど、管理主体の日本原燃そのものが残っているかどうかわかりません」
 日本で原発が動き始めてからわずか46年、初の電力会社ができて126年にすぎない。さらに「300~1000mの地底に埋設、100万年管理」が必要とされる高レベル廃棄物の最終処分となると、想像を絶する歳月を伴う。
今ある廃棄物については最大限の研究開発を続け、その成果を次世代に引き渡していくしかない。無謀な深地層処分をあきらめて、管理可能な貯蔵を続ける。六ヶ所の施設と同じように貯蔵し、30年たったら別の場所に順繰りに移していったっていいわけです。この順繰りであれば都会にだって置けるわけで、公平な負担になる」

  8.9 放射能に汚染された土が日本中にバラ撒かれていた!
    日刊SPA!


 荒川水循環センター敷地内に溜められた汚染焼却灰。すでに1000tも溜まっている。現在も450kgの袋が毎日30~35袋づつ増えているという。

「日本最大の産業廃棄物」(08年度では約1億7611万t・日本全体の44%)である「汚泥」が、福島原発の事故後、放射能に汚染されている。そしてそれが「再利用」され、全国にバラ撒かれているという。  
 埼玉県戸田市にある下水道処理施設「荒川水循環センター」の竹迫浩幸・総務管理担当課長は顔を曇らせる。「下水汚泥は、汚泥全体の半分弱を占め、1日約500tが発生します。それを脱水・焼却して灰にし、体積は3%にまで減ります。そして従来は、その焼却灰をセメント会社がセメントの材料として引き取っていました」 その際、県がセメント会社に1t当たり1万5000~2万円の引き取り料を払う。それでも、産廃の最終処分場に処分料を払うよりは安上がりになる。
 「ところが、原発事故でこの予定が大幅に狂いました。5月13日に、汚泥1kgからセシウム134と137を合わせて620ベクレル(Bq)を測定。焼却灰にして水分が抜けるとセシウムは濃縮され、1万4200Bqにまで跳ね上がりました」 
 7月7日の測定でも、焼却灰からは7500Bqと、未だに高い値を維持している。 
 同じ問題は14都県の下水処理施設と浄水場などの365事業体で起こっている。6月9日、千葉県の浄水場から1キロ5210Bqのセシウム検出。宮城県の浄水場では、6月上旬で約3万2000Bq。神奈川県の下水処理施設では6月下旬に、焼却スラグ(焼却灰を高温で溶かしてガラス化したもの)から1万3200ベクレル……。どこの処理場も「このままでは溢れる!」と悲鳴を上げている。

10.2 あふれ出す高レベル放射性廃棄物!
   原発敷地も六ヶ所村も核のゴミ満杯 
JCASTニュース


 高レベル放射性廃棄物の放射能レベルが下がるまでに10万年かかるという。途方もない時間だ。キャスターの国谷裕子は「福島の原発事故も含めて、使用済みの核燃料から出る高レベル放射性廃棄物が増加し、その最終処分という未解決の難題が浮かび上がって来ています」と核のゴミ問題について語った。

10万年深度地下処分に日本学術会議が異議「絶対安全な地層なんてない」

 現在の処分方法では、放射性物質をガラスの中に溶かして固定し、それをドラム缶などの容器に入れて地中深く埋める。「しかし、日本で唯一の最終処分場である青森県六ヶ所村の収容力は限界に近づいています。現在、国内にある高レベル放射性廃棄物の量は六ヶ所村の収容能力の8倍にも達しています」と国谷は伝え、「2030年代に原発ゼロの方針が実現されれば、その量はさらに増加すると見られていますが、核のゴミの捨て場が見つかっていません」という。政府が最終処理手段としている地層処分は、絶対に安心な断層の地下数百メートルに10万年間埋めて隔離するものだが、日本学術会議は原子力委員会にこの処分方法に異議を唱えている。その理由を学術会議のメンバーは「絶対に安全な断層を見つけることは困難です。現在でもそういう断層は発見されていません」と説明した。

いずれ漏れて地下水とともに地表で汚染

 京都大学大学院・植田和弘教授は「断層だけの問題ではありません。地下水の問題もある。もし地中で高レベル放射性廃棄物が入った容器が破損して地下水に入り込み、その地下水が地表に出て来たらどうなるのか」と語る。
 国谷が「なぜ高レベル放射性廃棄物の処理問題がこれまで放置されていたのでしょうか」 
 植田「これまでは原発敷地内で仮の処理をして、200年後に取り出して最終処理をするということになっていましたが、それでは追いつかない現状となっています。その一方で、最終処分場が見つからない。そうしたことからこの問題が浮上してきているのです」 
 国谷「政府は最近になって、総量管理・暫定保管という方針を打ち出していますが、これはどのぐらいの現実性があるのですか」 
 植田「これらの方針は、1つは国民の議論を待つため。もう1つは放射能汚染を減らす技術が開発されるまでの時間稼ぎです」

 多量の高レベル放射性廃棄物の処理見通しがないまま、野田内閣は原発再稼働、建設再開に踏み切り、自民党はさらなる新増設を主張している。
(10月1日NHKクローズアップ現代より)

10.4 栃木県矢板市長に拒否された最終処分場候補地
   ―問題山積の高濃度汚染ゴミ 週刊金曜日


 環境省は9月3日、栃木県矢板市塩田にある国有林野を、放射性物質汚染対策特措法で「指定廃棄物」と呼ばれるゴミの最終処分場の候補地に選定したと発表した。指定廃棄物とは、東京電力福島第一原発から放出された放射性物質が大地、森、川に降り注いだ結果、ゴミ焼却や水道・工業用水の浄水、下水処理の過程などで8000~10万Bq(ベクレル)/kgに濃縮され、高濃度に汚染された灰や汚泥のことだが、問題は山積みだ。

第一に、指定廃棄物の多さだ。8月3日時点で環境省が把握しているだけで、福島県で3万1993トン、栃木県で4445トン、茨城県で1709トン、千葉県で1018トン、東京都で982トン、新潟県で798トン、群馬県で724トン、宮城県で591トン、岩手県で315トンあり、今後も増え続ける。最終処分場は都道府県ごとに国が建設する。

第二に、最終処分場には遮断型の埋立施設のほか、焼却炉が併設されること。環境省が林野庁や国土地理院などのデータで適地を複数抽出し、現地踏査で絞り込むが、水道水源からの距離は考慮しても、灌漑用水の水源は考慮されない。矢板市の場合、候補地は灌漑用の塩田ダムの集水域にある。

第三に、都道府県とは複数の候補地について相談するが、市町村との協議や住民との合意形成は行なわないこと。今回は横光克彦環境副大臣が突然矢板市役所を訪れ、市長に即断で断られたが、環境省はこの失敗に学ばず、今後、他でもこのやり方を続けると言う。

第四に、年間1ミリシーベルトを下回るまでに100年はかかると環境省は考えているため、建設できたとしても、建設・管理費、地域が抱える健康・環境リスクは想像を絶することだ。

 最大の問題は、指定廃棄物の処分場であるとの報道とは裏腹に公表資料には「10万Bq/kgを超える廃棄物も処分する可能性がある」とも書かれていることだ。特措法には処理体制についての定めはない。一般ごみや産廃施設でさえ、利害関係者は生活環境の見地から市町村長や知事に意見を出せる廃棄物処理法がある。ところがこれは、ほぼ無法状態で、地域の100年を左右する高濃度汚染ゴミを、環境省の裁量だけで処理しようとしているのである。(まさのあつこ・ジャーナリスト、9月14日号)

10.5〈ニュースがわからん!〉指定廃棄物の最終処分場 朝日新聞

■放射能を帯びたごみの捨て場所は?
 
コブク郎 放射能を帯びたごみの捨て場所が福島以外でも問題みたいだね?   
A 放射性物質に汚染された「指定廃棄物」の最終処分場のことだね。9月に環境省が栃木県矢板市と茨城県高萩市の国有林をそれぞれ候補地に選んだけど、地元が猛反発している。
コ 指定廃棄物って?   
A 福島第一原発の事故で出た放射性セシウムの濃度が1キロあたり8千ベクレルを超える廃棄物だ。法律で国が処分に責任を持つことになっている。ごみを焼いて出た灰や下水処理後の汚泥、乾燥した稲わらが中心。セシウムが濃縮されている。
コ 各地に出ているの?   
A 8月初めの時点で福島、岩手、宮城、新潟、群馬、栃木、茨城、千葉、東京の9都県で計4万3千トンが指定された。
コ どう処分するの?   
A 福島以外は発生した都県内ですべて処分するルール。栃木、茨城、宮城、千葉、群馬の5県は既にある処分場だけでは足らず、環境省が1カ所ずつ造る計画だ。地面を掘ってコンクリートで囲い、屋根もつけた施設内に埋めておく。
コ それに矢板市と高萩市が反対しているんだね。 
A 環境省は地形や水源、集落との距離などを考え、候補地を1カ所に絞り込んだ。「安全性は十分確保する」と強調するが、地元は農作物への風評被害などを心配する。また候補地と伝えられたのが公表直前だったため、「寝耳に水」などと批判している。
コ どうなりそうなの?   
A 環境省は地元の理解を得て、2014年夏から搬入を始める計画だ。宮城、千葉、群馬の3県でも候補地選びをしている。
コ 地元の同意なしで進めてしまっていいの?    
A 法的には不要だが、現実には、強く反対されたまま造るのは難しそうだ。ただ、指定廃棄物は今も増え続け、下水処理場や屋外で保管されているケースもある。どこかに行き場を確保できないと、不安定な「仮置き」が長引くことになる。

10.6 指定廃棄物/処分場応諾へ環境を整えて 河北新報社説

 福島第1原発事故に伴って、大量に発生した放射性物質を含む「指定廃棄物」の最終処分場建設計画が各地で暗礁に乗り上げている。環境省が9月に栃木、茨城両県の建設候補地を示したが、地元は即座に拒否の姿勢を明確にした。
 宮城県への候補地提示は11月以降にずれ込む見通し。受け入れてもらうための環境をいかに整えるかが、計画を前に進める鍵になる。
 原発事故で飛散した放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレルを超える焼却灰、汚泥、稲わらなどの指定廃棄物。発生した都道府県ごとに国の責任で最終処分場を設置し、域内分を処理する方針だ 
 岩手、宮城、福島など東北、関東などの9都県で発生。うち宮城、群馬、栃木、茨城、千葉の5県が「地元の理解」などを条件に、最終処分場の新設に同意した。
 環境省は手始めに栃木県矢板市、茨城県高萩市の人家から一定程度離れた国有林野を候補地に選定、地元に伝えた。が、白紙撤回を求める意見書が議会で可決されるなど理解は得られず、出だしで大きくつまずいた。
 放射性物質関連の廃棄物処分場は「迷惑施設」の最たるものだ。建設の必要性を頭では理解できても、近場への設置となれば、おいそれと受け入れられようはずもない。
 耳打ちは正式提示の直前だった。予期せぬ要請に地元は強く反発、「断固拒否」で応じた。根回しを避けた環境省の対応が裏目に出た格好だ。
 確かに、幾つかある候補を事前に示せば、各地で反対運動を呼んで、収拾がつかなくなる恐れがある。とはいえ、事前協議もなく、「唐突な提示」で了解を得られるほど、この案件は容易ではない。 
 地元が懸念するのは施設の安全性と風評被害だ。両面に目を配ったリスク管理の徹底が受け入れの最低条件となる。 
 環境省は処分場の規模、設備内容、埋設方法とともに(1)数十年にわたる管理の継続(2)周辺の空間線量や地下水の定期的なモニタリングの実施-などの安全対策を示した。ただ、説明機会は乏しく、地ならしに手を尽くしたとはとても言えない。 
 地域のイメージを損ない、農業をはじめとする産業への悪影響も軽視できない。被害が発生した場合に備え、補償措置を定めておく必要もあるだろう。福島県の苦境を見れば、取り越し苦労とは言えまい。 
 発生してしまった放射性物質に汚染された廃棄物は放置できない。誰もが嫌がる施設を建設するとなれば、地元の理解を促す周到な手順と、配慮の行き届いた受け入れ対策が不可欠だ。 
 この問題に精通した環境相が閣外に去り、提示に携わった副大臣も交代した。地元の不信感はいっそう募る。県も当事者として、国と市町村との調整役を積極的に担うべきだ。難しい事業を前に進めるには、それぞれに洞察と覚悟がいる。

10.13 県が全市町村長と会合へ 朝日新聞

 東京電力福島第一原発事故で高濃度の放射性物質に汚染された「指定廃棄物」の最終処分場の県内の新設候補地について、県は全市町村長を集めた会合を開く方針を固めた。環境省の候補地選びが各地で暗礁に乗り上げる中、県主導で着地させる。

○県主導の着地を狙う

 今月にも初会合を開く方向で、村井嘉浩知事が11日、担当部署に指示した。県は、処分場の新設は必要との立場。複数回の会合で考え方を共有し、候補地になる市町村が受け入れやすくする狙いがありそうだ。
 指定廃棄物は、放射性セシウムの濃度が1キロあたり8千ベクレルを超えるもの。焼却灰や下水処理後の汚泥、稲わらが中心で、国が処分する。9都県で指定廃棄物が出ていて、福島県以外は発生地の8都県内ですべて処分するルールだ。
 9都県のうち栃木、茨城、宮城、千葉、群馬の5県では既存施設で処分できないため、環境省が新設する。広い敷地を確保できる国有地を原則としている。 
 新設をめぐっては、環境省の横光克彦副大臣(当時)が9月3日、栃木県矢板市役所を訪れて候補地を伝えた際、猛反発を受けた。高萩市を候補地とした茨城県でも、環境省は正式発表前日の9月26日に非公式に市に打診したが、拒まれた。こうした通告手法に両市の反発は収まらず、先行きは見えない状況だ。
 一方、宮城県には汚染稲わら・汚泥などが約3千トンあり、今後の除染で出る分も含めて計約5千トンの処分が必要とされる。既存施設では処分できないため、新設は不可避と考える村井知事は今月5日、県庁を訪れた長浜博行環境相にも「早く処分場の決定をお願いしたい」と求めた。 
 会合の狙いについて、県幹部は「市町村の意見を調整し、候補地について知事に一任してもらえるようにしたい」と話す。候補地選びや通告の方法について、環境省は「栃木、茨城両県の例を検証し、別の方法があり得るかどうか検討したい」(長浜環境相)としているだけに、県が「助け舟」を出す構図になりそうだ。(古庄暢)

10.18 放射性廃棄物「焼却施設の監視重要」 
   処分場問題の学習会−−水戸 /茨城 毎日新聞
 

 東京電力福島第1原子力発電所事故の影響による「指定廃棄物」の最終処分場や、核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)が計画している低レベル放射性廃棄物処分場について考える学習会「燃やしていいの?放射能ごみ」が水戸市の県立健康プラザで13日行われ、約60人が参加した。ごみと環境問題に詳しい関口鉄夫・元滋賀大非常勤講師(環境科学)は「私たちの判断が子どもたちに問題を押し付けるか、回避するかの分かれ目になる」と指摘。「議論をして判断してほしい」と訴えた。 「さよなら原発いばらきネットワーク」が主催。関口さんは、笠間市の焼却施設で受け入れている宮城県石巻市の震災がれきの放射性物質モニタリングについて「同じ地域でも、場所によって汚染が違う。セシウムだけでなく核種分析を行うべきだ」と指摘。放射性物質を含むばいじんを除去する焼却施設のバグフィルターに関して、除去率は排ガスの冷却温度によって変わることなどを説明。「直接的な内部被ばくをもたらす2次汚染には神経質になってほしい」と語り、焼却施設の情報を得て監視することの重要性を訴えた。
 更に「地方自治を自分たちでコントロールすることが必要」と強調。「民主主義はどちらかが正義ではなく、考えが違う人を交えて地域の合意形成をしないと社会は変わらない」と述べた。【杣谷健太】

10.23 千葉県君津市の管理型最終処分場内からの放射性セシウム流出! ">
(君津市の管理型最終処分場からセシウム流出)
-手賀沼終末処理場の安全は?ベスト&ワースト

■環境団体の情報請求で明らかに   

2012年10月18日、千葉県君津市の管理型最終処分場内に放射性セシウムが流出していたことが同市の市民団体の情報公開請求で明らかとなった。放射性セシウ放射性セシウムが検出されたのは、同施設の水たまり。昨年9月に1キログラム当たり281ベクレルが検出されていた。千葉県は施設の外には放射性セシウムの流出は確認されておらず、問題はないと説明している。この問題を指摘した環境団体「放射性物質から生命を守る市民の会」では17日に「水道水など市民生活の安全にかかわる情報」を提出し、水道の安全に関する情報の公開を求めている。

■手賀沼の高濃度放射性セシウム保管施設に反対運動

そして、16日には先月21日から工事が開始されている手賀沼の高濃度放射性セシウム保管施設建設に対する抗議活動が行われた。
 同施設は県内の自治体などで保管できなくなっている焼却灰などの1キログラム当たり8000ベクレルを超える高濃度放射性セシウムを一時保管するためのものである。完成後は柏市など千葉県北西部の高濃度放射性セシウムで汚染された焼却灰が搬入される。柏市では昨年7月に焼却灰から同7万800ベクレルの放射性セシウムが検出されている。これは、福島県で検出された最高値14万4,200ベクレルの半分に迫る値だ。高濃度放射性セシウムの焼却灰のため、柏市の南部クリーンセンターでは操業停止と稼働を繰り返している状況である。今回の保管はあくまでも一時保管であり2014年度末が保管期限となると発表されている。しかし、国の最終処分場の候補地選定は先送りにされたままで建設だけが進んでいる状況である。桁違いの高濃度放射性セシウム廃棄物保管場所が利根川、手賀沼といった水域の近くに建設される。しかも、一時的といいながら、最終処分の行き先は決まっていない。住民の不安も当然であろう。

10.21 汚染廃棄物―国と自治体が一体で   朝日社説 

 福島第一原発の事故で放射能に汚染された廃棄物について、東日本の各地で最終埋め立て処分が滞っている。
 家庭ゴミを燃やした灰や下水汚泥、稲わらなどだ。埋め立てると地下水の汚染や地元農産物の「風評被害」を招きかねないと反対の声が上がり、焼却場や下水処理場などに仮置きされている例が少なくない。  一部の施設では業務に支障が出ている。なにより安全上、仮置きは問題だ。コンクリートでまわりから遮断した処分場への埋め立てを急ぐ必要がある。
 事故後に作られた特別措置法に基づき、放射性セシウムが1キロあたり8千ベクレルを超える廃棄物は「指定廃棄物」とされ、国が処分に責任を持つ。
 指定廃棄物があるのは9都県。環境省はこのうち栃木県では矢板市、茨城県では高萩市の国有林を最終処分場の候補地に選んだが、両市とも激しく反発し、宙に浮いている。
 処分は国の責任とはいえ、埋め立ての「現場」は各地の自治体だ。国が場所を選び、自治体側が受け入れを判断するという構図ではうまくいくまい。国と県、市町村が一体となって、住民とともにひとつずつ検討していくしかない。
 指定廃棄物は発生した県ごとに処理し、既存の処分場の活用を優先しつつ必要なら各県に1カ所ずつ最終処分場を造る。それが基本方針だ。福島県については、既にある民間の処分場と政府が検討中の中間貯蔵施設を連携させる案が示された。
 福島以外の8都県のうち、今のところ5県で最終処分場の建設が予定されている。環境省は候補地を選ぶ際、自然公園や地滑り危険区域を除いたうえで、地形や地質、水源・集落などへの影響を総合的に判断する。
 こうした考え方は事前に自治体側に説明したが、複数の候補地から1カ所に絞り込む作業は秘密に進めたため、矢板、高萩両市とその住民が「なぜうちなのか」という反発や疑問を強めることになった。
 どんなやり方がよいか、難しい。ただ、「あらゆる情報を公開する」ことが原発事故の教訓だ。その方が、長い目でみれば理解を得やすいだろう。
 群馬県は、最終的にまとまらなかったが、指定廃棄物を保管する六つの市と村ごとに処分場を造ることを模索した。宮城県は近く、県とすべての市町村が集まって協議を始める。
 自治体は、問題を国任せにせず、自ら動いてほしい。そこに環境省が加わり、共同作業で知恵を絞っていきたい。

10.23 矢板・最終処分場問題 白紙撤回要望書
   「すれ違い」浮き彫り
市長、副環境相と会談/栃木 毎日新聞


 「最終的な提示をするうえで皆様方に大変ご心配、ご迷惑をおかけしてしまった」。指定廃棄物最終処分場候補地を巡る問題で矢板市の遠藤忠市長らが白紙撤回の要望署を提出した22日、環境省の園田康博副環境相がこう謝罪した。遠藤市長は、これには理解を示したが、白紙撤回の言葉は聞かれなかったことから「市民の思いをくみ取って白紙撤回に向けて尽力を」と改めて要請。両者の思いのすれ違いが改めて浮き彫りになった。【長田舞子】

 矢板市区長会や小野崎俊行・市民同盟会長、江部和栄・市区町会長ら計12人が訪問。午後1時45分、副大臣室に通されると、机の上に市民同盟会が集めた延べ約4万2000人の反対署名の紙をドンと積み上げ、遠藤市長が園田副環境相に要望書を手渡した。
 要望書によると、市は東京電力福島第1原発事故の被災地で、風評被害や不安の払拭(ふっしょく)に懸命に取り組んでいる▽候補地近くには水源地、関谷活断層が存在する−−などと明記。「市民の努力や安全安心を願う切なる思いを無視したもので受け入れられない」と訴えている。
 遠藤市長と園田副環境相はこの後、会談。冒頭、市長は、地元との接触がないまま国が極秘に調査を進めてきたことを指摘。これに対し、園田副環境相は選定結果の提示について、より丁寧に説明すべきだったとし「最終的な提示をするうえで皆様方に大変ご心配、ご迷惑をおかけしてしまった」と反省を述べた。
 約30分の会談の後、記者の質問に対して遠藤市長は「丁寧な説明をしてもらっても処分場設置は認められない。スタートの時点で間違っているので原点に立ち返ってやり直してほしい。風評被害は想像以上で、ぜひ現地を見て住民の思いや苦しみを体で感じてほしいとお願いした」と話した。
 また、園田副環境相からの陳謝については「園田副環境相の思いを直接聞いて感じるものがあったが、やはり問題点をはっきりさせて今後原点に戻って選定し直すべきだということを申し上げていきたい」と述べた。

 ◇みんな・渡辺代表らが塩田地区視察
 一方、みんなの党の渡辺喜美代表らが22日、最終処分場候補地とされた矢板市塩田地区を視察した。同党県議や地元市議ら計8人も参加。近くの塩田ダムや寺山ダム、国有林周辺などを約2時間かけて見て回った。その後の地元住民との意見交換では、地元住民から「先祖から受け継いだ山林、田畑を子や孫にきれいなままで残したい」「国会で作ってはいけない理由を説明してもらい、国民の総意として反対してほしい」などの訴えがあった。
 渡辺代表は「環境省の選定基準が相当いいかげんなのが分かった。地域住民にとって大事な水の調査をほとんどしていないとの疑いが強まった」と話した。
 渡辺代表はこの後、環境省に出かけていた遠藤忠市長を追って、都内で会談。渡辺代表はここでも「白紙撤回させるしかない」と訴えた。遠藤市長は「長い戦いになる。茨城県高萩市とも協力して訴えていきたい」と述べた。
 また、渡辺代表は、この日現地や遠藤市長との会談の中で、7月上旬に候補地を矢板市と塩谷町の2カ所に絞り込んだことを9月6日に大臣室で聞かされたことを明かした。遠藤市長には「驚くべき話。2カ所に絞り込んでおいて、県内市町を集めた説明会では抽象的な話しかしないのはふざけている。隠蔽(いんぺい)体質は許せない。現地に行って工事がやりやすいからここにしたということがよく分かった。あまりにもずさんな選定方法だ」と口調を強めた。

10.24 国が処分場早期整備を 
    関東知事会議で福田知事 下野新聞


 10都県が参加する関東地方知事会(会長・川勝平太静岡県知事)の定例会議が23日、福島県郡山市の多目的ホール・ビッグパレットふくしまで開かれた。放射性物質を含む指定廃棄物の最終処分場の早期設置について、国が責任を持って推進することを求める特別要望を決定。本県の福田富一知事は、国の震災復興予算見直しで本県の酒蔵の復旧支援事業が執行停止になりかねない状況について、国の対応を批判した。
 同県開催は原発事故の影響が続く同県の観光支援の一環で、5月に続き2度目。「公債発行特例法案の早期成立」や、矢板市のシャープ栃木工場の大幅縮小問題を踏まえて本県が提案した「緊急雇用創出事業の延長」も特別要望として決めた。
 また、矢板市の国有林が指定廃棄物処分場候補地に選定された問題については「県内の与党国会議員でも(処分場を)『福島に造れ』と言う人がいる。国会が全会一致スタートした問題なのに、白紙撤回を求める政党も多く、しっちゃかめっちゃか。全国会議員に共通の問題として取り組んでもらいたい」と強い口調で批判した。

10.24 最終処分場早期整備を 
   郡山で関東知事会 国に緊急要望へ 福島民報


 関東地方知事会は23日、郡山市のビッグパレットふくしまで秋の定例会議を開き、東京電力福島第一原発事故による放射性廃棄物を受け入れる最終処分場を早期整備するよう、国に緊急要望することを決めた。関東地方でも放射性廃棄物の処分が問題化している実態が浮き彫りになった。佐藤雄平知事は関東地方知事会の決定に対し「(最終処分場が建設されれば)除染が進むことになる」と賛意を示した。
 定例会議で、森田健作千葉県知事は放射性廃棄物の一時保管所の確保に苦労していることを明かし、「住民は一時保管所が最終処分場になるのではないかと不安に思っている」と強調。「責任を持つと言っている国に(最終処分場の確保について)きちんと進めてもらいたい」と訴えた。大沢正明群馬県知事は「最終処分場をどのような形で、どう進めるのか、手続きや道筋が示されていない」と述べ、「県民は不安に思っている」とした。
 会長の川勝平太静岡県知事は会議終了後、「国は最終処分場について責任を持つと言いながら現実には進んでいない。国は信用を懸けて実行してもらいたい」と述べた。 会議では、赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立、制度上今年度で実施期間が終了する緊急雇用創出事業の期間延長も緊急要望することを決めた。 各都県からは東日本大震災と原発事故への対応、防災対策の充実など11項目が提案され、全て国に要望することを確認した。
 会議には石原慎太郎都知事をはじめ、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨、静岡の各県知事、長野県の副知事が出席した。

10.24 福島の放射能除染 持って行ってもら   
    「ブルーシート」
住民不安 毎日新聞
 

(省) …

 ■処分場説得に失敗
 8月27日、前日に退陣表明した菅直人首相(同)が福山哲郎官房副長官(同)らの説得もあって「最後の仕事」として佐藤雄平・福島県知事を県庁に訪ね、除去土の「中間貯蔵施設」の県内設置を要請。佐藤知事は「突然の話じゃないですか。困惑している」と抗議した。だが、そう話す知事の手元に、やりとりの「シナリオ」を記したとみられるメモがあるのを、後ろに立つ記者たちは気づいていた。 首相来県の前日には、県庁記者クラブで「知事が来県に反対しているらしい」との情報が飛び交った。知事の「突然の話」との発言とは裏腹に事前に首相からの要請内容を把握し、水面下で駆け引きが続いていたことをうかがわせる。
 除去土を巡っては6月9日、環境省の南川秀樹事務次官が佐藤知事を急きょ訪ね、「最終処分場」の設置を要請したことで知事は不信感を募らせていた。その2カ月あまり後の会談で、菅首相は中間貯蔵施設の要請と併せて「最終処分場は県外」と知事に示すしかなかった。
 地元説得の失敗続きの裏では、こんなこともあった。
 民主、自民とも当初、除去土の置き場として東京電力福島第1原発の敷地内を想定していた。東電の了解は得たものの、最後まで地元の自治体と議員らは反対を貫いた。結局、この話は頓挫した。

10.24 最終処分場どう意見集約・・・ 
   知事・全首長あす協議 読売新聞


 1キロあたり8000ベクレルを超える放射性セシウムを含む「指定廃棄物」の最終処分場建設を巡り、県と全市町村のトップが意見交換する会合があす25日仙台市内で開かれる。村井知事は、建設場所を県内1か所とすることで合意を得たい考えだが、議論が紛糾する可能性も。先行する栃木、茨城両県と異なり、国の判断前に県内の意見をまとめようとする「宮城方式」に国も注目している。
■地ならし 「首長との意見交換の場を、急いで準備してくれ」 今月11日朝、知事は、担当部局に強く指示した。栃木、茨城両県の候補地選定で、環境省に対し、地元から強い反発が出ていることが知事の念頭にあることは明らかだった。 知事は、首長会議で「県内1か所」に同意を求めた上で、候補地に選ばれた自治体には、県全体でサポートする方針も表明する。地元住民への説明を周辺市町村にも担ってもらうなど、負担を共有する姿勢を示すことで理解を得たい考えだ。 ある県幹部は「どこが選ばれても、住民の反発は避けられない。そのためにも首長会議で『地ならし』が必要だ」と語る。
■「今頃なぜ」
 一方で、自治体側の受け止めは様々だ。 放射性セシウムに汚染された稲わら930トンを抱える栗原市の佐藤勇市長は、県の呼びかけに「なぜ今頃になってやるのか、よく分からない」といぶかしむ。「会議では、しっかり主張させてもらう」と強調した。
 仙台市の奥山恵美子市長は「知事が意見集約の場を持つのは評価できる。色々な意見を関係者が理解し合うことが大事だ」と受け止める。「ウチは関係ないんじゃないか」と、会議そのものに関心が薄い首長も多い。
■環境省は全面協力
 県が調整役となり、地元の意見集約を図る試みは、栃木、茨城両県で苦戦する国側にとっても期待は大きい。矢面に立つ環境省の担当者も「国側の説明が聞きたいとの要望があれば、意向に沿うよう努めたい」と全面協力の姿勢を示す。 茨城県の担当者は「首長レベルの意見交換の場を事前に設けられれば良かったと後悔している。住民にもっと理解してもらえたかもしれない」と話した。

10.26 県の会議呼び掛け「なぜ今」…
   処分場巡り市町村側 読売新聞


 指定廃棄物処分場を巡り、知事と市町村トップが意見交換した25日の「首長会議」。放射性物質に汚染された大量の稲わらを抱える自治体は「県と話しても責任ある回答が得られない」と、辛辣(しんらつ)な表現で候補地に選ばれることへの警戒感をあらわにした。一方で、大半の首長は発言もなく会議は終了。県は「候補地に選ばれた自治体を県全体でサポートする」(村井知事)と呼び掛けたが、市町村の間の温度差が目立った。
 県が会議を開いたのは、国から先に候補地が示された栃木、茨城両県で激しい反発が起きていることが背景にある。処分場の建設は国の責任だが、県が先導役を買って出た形だ。知事は「このまま国に任せておけば混乱する」と会議を呼び掛けた趣旨を説明した。 市町村側で最初に発言したのは佐藤勇・栗原市長。「我々から意見を聞く時間は十分あったのに、なぜ今になったのか」とただした。猪股洋文・加美町長は「処分場の建設を急ぐべきではない」と訴えた。こうした声に、知事は「本来は国がこうした会議を行うべきで、今まで待っていた」「稲わらなどの保管期間は限られている」などと応じた。
 県の痛いところをついたのが伊藤康志・大崎市長。「処分場の設置は国の責任だ。県と話しても責任ある回答を得られない」と切り込むと、知事は「あくまで国が決めることだが、ここの総意は国にぶつける」と述べるにとどめた。
 県北以外からは、井口経明・岩沼市長が「早く進めるよう国に言ってほしい」と求め、丸森町の町長代理は「放射性物質を含む廃棄物の処分は住民の理解を得にくい」と述べたが、自治体側の発言はそれまでだった。
 会議後、知事は「県内1か所は合意に達した」と成果を強調したが、自治体側からは「県は切実な住民の思いをどこまで理解しているのだろうか」(猪股加美町長)との声が上がるなど、隔たりは大きかった。

10.26 汚染灰処理場は1カ所 
   知事 首長らを押し切る
(宮城) 朝日新聞


 東京電力福島第一原発事故で高濃度の放射性物質に汚染された「指定廃棄物」の最終処分場の県内での新設について、村井嘉浩知事と全市町村長らが25日、仙台市で初会合を開き、1カ所に絞ることで合意した。複数に分散すべきだという意見が多かったが、知事は「1カ所」で押し切った。
 「県内1カ所で合意を頂きたい」。知事が切り出すと、すぐに反発の声が上がった。「結論ありきでなく、全体の総意を得るべきだ」(佐藤勇・栗原市長)
 指定廃棄物は、1キロあたり8千ベクレル以上の放射性セシウムに汚染された稲わらや汚泥など。県内では、今後の除染で出る分も含めて約5千トンとされる。福島県以外では、各県の国有林で処分することになっている。
 知事が「1カ所」にこだわるのは、安全管理がしやすくなると考えるからだ。だが、この日の会合に先立って朝日新聞が取材した首長の考えは違っていた。
 「県北と県南に分けて、それぞれ1カ所ずつでいい」「市町村ごとに造ればいい」「放射能の風評被害を考えると『痛みを分け合う』方がいい」。自分の自治体が唯一の候補地になれば住民の理解を得にくくなるが、他にも候補地があるなら反発は和らぐ――。そんな思惑が垣間見える。
 処分場をめぐっては、すでに環境省から候補地を示された栃木県や茨城県の地元自治体が猛反発し、建設の動きが止まっている。
 村井知事は、環境省主導で候補地選びが進めば、同じような反発が出ると恐れ、全首長の会合を呼びかけた。報道陣に公開されることが事前に決まり、「知事が公開で根回しするみたい」(県南の首長)との受け止めもあった。
 首長の反発に、知事は「地域振興策との一体化」といった首長の要望を国に提案すると強調。最後は「県が環境省に対する窓口になる」として「1カ所」の方針について半ば強引に合意を取り付けた。会合は約1時間で終わった。
 県は、市町村の意見を26日にも環境省に伝え、返答を受け次第、環境省幹部も交えて2回目を開く。  知事は会合後「合意できてよかった。全市町村の問題として取り組みを進めたい」と胸を張った。しかし、県北の首長は、こう切り捨てた。「自分のところが候補地になって『はい、そうですか』と受け入れる市町村はない。やっぱり、結論ありきだった」(古庄暢、力丸祥子)

首長らの発言
佐藤勇・栗原市長 国有林にとらわれず、公有林も含めて適地を選ぶべきだ。その過程を把握できる態勢を築くべきで、結論ありきではいけない
猪股洋文・加美町長 決定を急ぐべきでない。数カ所で実験し、安全性を確認してから進めるべきだ
佐藤仁一郎・丸森町副町長 選定過程をオープンにして住民の理解を得るべきで、最初から1カ所ということではない
布施孝尚・登米市長 (指定廃棄物の)管理方法を確立し、丁寧な議論をして、県民の理解を得てほしい
伊藤康志・大崎市長 県内1カ所でまとめるプロセスが必要。地域振興にプラスになる措置も必要
井口経明・岩沼市長 県内の廃棄物は県内で処理すべきだ。国がスピード感を持ってやるために国有林を候補地にするのはやむを得ない

10.26 指定廃棄物最終処分場 「宮城県内で1ヵ所」
   県と首長合意 河北新報


指定廃棄物の最終処分場建設をめぐる宮城県と市町村長との意見交換会

 福島第1原発事故で発生した指定廃棄物(放射性セシウム濃度1キログラム当たり8000ベクレル超)の最終処分場設置をめぐり、宮城県と県内市町村長との意見交換会が25日、仙台市であり、建設場所を国の方針通り県内1カ所とすることで合意した。
 村井嘉浩知事と県内35市町村の首長らが出席。村井知事は「安全面を担保するため、1カ所に集約して管理を容易にする必要がある。住民説明などに掛かる負担も分散するほど大きくなる」と話し、「県内1カ所」に理解を求めた。
 首長からは「1カ所との結論ありきは失礼だ。よく意見を聞き、多方面から検討すべきだ」(佐藤勇栗原市長)と難色を示す声が上がる一方、「減量化した上で、県内で集約して処理するのが望ましい」(布施孝尚登米市長)と賛同する意見もあった。
 各首長は、県内に受け入れる条件として(1)建設候補地を国有林に限定せず、県や市町村の所有林も含める(2)選定過程を透明化する(3)最終処分場と引き換えに、国が地域振興策を用意する-などを要望。県は26日にも国に伝え、次回の意見交換会の開催までに回答するよう求める。
 終了後、村井知事は取材に対し、「理解をもらい、次のステップに進むことができる。候補地となる自治体は厳しい判断を迫られる場面が出てくるが、県全体の問題として一緒になって行動する」と話した。
 国は宮城県内の最終処分場の候補地を9月中に決める予定だったが、栃木、茨城両県に示した候補自治体から激しい反発を受け、11月以降にずれ込む見通し。
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