触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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今年こそ、脱原発への道を決定づける年に。(その1)

<原発・環境・エネルギー問題>             2013.1.16 

 今年こそ、脱原発(即時原発廃止がベスト)
     への道を決定づける年に。
(その1)

 あけましておめでとうございます。月例会は、1月はお休みしましたが、2月例会(2月9日)から再開します。

 政権が代わり、原発推進への動きが出てくるなど、これまでの不十分な政策すら後退しかねない状況です。除染作業にしても民有地などはこれからですし、これまでのものもチェックが必要です。健康調査では、ホールボディカウンターの実施が決まりましたが、その他の総合的な対策(尿検査、甲状腺検査など)も要望し、本当に役に立つものにしていかなければなりません。放射性廃棄物処理問題は、いよいよこれから動きが出てきます。食品の放射能測定検査で栗原米(沢辺)も基準値超が出ました。正確な検査と正確な公表・発表(情報の発信)が求められていることが改めて明らかになりました。

 今年も課題が山積しています。市民のみなさん、各方面の叡智を集めながら、今年もしっかりとやっていきたいと思います。

 私は、昨年末より国民の7割以上が原発ゼロを望みながら、選挙結果で、それを示せなかったのは何故か、日本において、脱原発への道を決定づけるにはどうしたらよいか、をいろいろ考え続けています。そのためにいろいろな情報・資料も見て検討してきています。その一部は、年末にも仲間に知らせはじめました。脱原発で先行するドイツの経験を見ると長い時間をかけて論争があり、議論の深まりがあった中での決断でした。それに比べて日本においては、まだまだ議論は浅い状況です。この辺りのことは、北海道大の吉田文和氏が「脱原発の理論化を。総選挙結果で考える
」で、詳しく述べています。彼が言っているように、ドイツの経験から「持続可能性」「責任」「世代内と世代内の正義」「受益と被害」という環境問題を論じる基本的な概念を駆使する視野の広さと、諸課題を、バランスを取りながら解決していく視点を、学びながら、日本における脱原発の理論化を急ぎたいと考えています。

 年明けとともに本格的に進めようとしていましたが、風邪と食あたりでこの間ダウンしてしまっていました。ようやく体調も戻り始めましたので、少しづつ再開します。

 昨年末から私は、2つの文章を広めています。一つが金子勝氏(慶応大学教授)の金子勝さんに聞いた 脱原発こそが、日本を救う経済政策(マガジン9http://www.magazine9.jp/interv/kaneko/)です。


「財界と政界の無責任体制が3.11以後も連続している。それが経済もダメにし、失敗のツケが弱者にきている。」「原発産業に代表されるような、集中メインフレーム型の経済システムはもう断末魔の状況にあります。脱原発は、単に地球環境のことだけではなくて、経済や社会も持続可能にするもの。地域分散ネットワーク型にすることでビジネス、イノベーションが生まれる。スマートシティ構想など、創エネ・省エネ・蓄エネと結びついたシステムが、点や面で徐々に広がっていく。そこは電機産業、IT産業、住宅産業などが新しく伸びていけるし、そこで食べていける若い人が増える。」「環境か経済かの二者選択ではなく、原発をやめることは、21世紀型の経済や社会システムを作っていく転換なのです。」


 もう一つは、田坂広志氏(多摩大学大学院教授・元内閣参与)の「脱原発は選択の問題ではなく、不可避の現実である田坂広志氏11/2自由報道協会会見http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2504.html)です。                   


 「原発ゼロ社会など選んだら、経済がおかしくなる。」「電力料金が2倍に、雇用は減る、企業は海外へ」と推進の立場の人は言うが、「今、この時点の状況は、脱原発は、選択の問題ではなく、もはや避けることのできない現実」になっている。財界や行政が、この直視しなければならない現実を見ていない。彼らには、「原発の未来をめぐる7つの誤解」がある。① 原発の安全性とは、技術的なことだけでなく人的・組織的・制度的・文化的安全性のことも(人災であった)② 原発の安全性とは、原子炉の安全性の事だけでなく、核燃料全体の安全性。使用済み燃料の最終処分問題がいまだに解決できない。③ 高レベル廃棄物は、地層処分できるだろうとしてきたが、10万年の安全は証明できない。④ 日本学術会議は、この地層処分をすべきでない=暫定保管(長期貯蔵)すべきということと、総量規制を提言したが、総量規制を行うことは、原発を稼働させることに限界がやってくるということ。(もはや政策的な選択の余地はない)⑤ 「宇宙処分」「消滅処理」もできないこと。⑥ 「科学・技術の発達で、未来の世代が解決してくれる」とし、原発推進することは世代間倫理の問題となり、してはいけないこと。⑦ 「廃棄物処分は無責任になればできてしまう政策的課題」というのも未来の世代に非常に難しい問題を先送りすることに。
 放射能の人間に対する影響について、政府・行政は、被害を受けられた方々の苦悩への認識が「甘い」。被害について健康的被害というレベルしか議論されていない。心理的被害もある。基準値より下であろうが 何であろうが、自分の意図せざる、そして全く、受け入れるつもりなど全くない 被ばくを受けた方にとって、それから後の何十年というのは、極めて重い心の重荷を背負う事になる。間違っても、「あなたは、 基準値が これ位だから発がんの確率は非常に低いですから 心配しなくてもいい」と言って済ませられる話では無いのです。(彼自身、専門家として被曝してしまっている)
 放射性廃棄物問題は、「暫定保管施設」でも「長期保存の施設をどこにつくるか」。一番軽微なものも貯蔵施設ですら今、日本中で受け入れるところがなかなか無い。その事で政策が行き詰る。国民的な議論にしっかりと付するしかない。国民の意識の成熟が問われる問題に。その問題で、行政とか政策が動かないのは、原子力に於いて最も大切なものは何か?という事を行政が理解していないから。それは、「信頼」です。信頼できないとなった瞬間に物事は一歩も動きません。
 福島の原発の廃炉だけでも、30年でもとても無理、あれは普通の廃炉とは全く違う概念で、高レベル廃棄物のかたまりをどうするか?という問題ですので、その問題だけ見ても数10年、50年近い歳月は、最初から覚悟せざるを得ない。…


 次に、今年に入ってからは、加えて、月刊誌「世界」の最新号(2月)より、舩橋晴俊氏(法政大教授)の「高レベル放射性廃棄物という難問への応答」を紹介しています。

 舩橋晴俊氏は、学術会議の「回答」の検討委員であり、高レベル放射性廃棄物問題に取り組むため、どのような視点が大切か、論点をまとめ提起しています。私は、これがこの問題解決に向けてのすべての土台になっていくものと考えています。よく「最終処分地の選定」が政府の責任でなされていないことが、「最大の問題」としてきましたが、この文章をよく理解すると全く違ったものになってきます。

 舩橋氏は、政策の行き詰まりを分析した上で、現時点での「最終処分地の選定」とは異なる別の政策を選択することを要請しています。それは、①科学的知見の適正な取り扱い、②暫定保管、③総量規制、④多段階意思決定という提案です。①科学的知見の適正な取り扱いは、数万年単位の長期間にわたって安定的な地層が存在し、長期にわたって高レベル放射性廃棄物を隔離できるかは、専門家でも合意はできていない、としている(学術会議委員会の判断)科学的知見の現状がそうであるならば、それを重視した政策選択を、と求めています。②暫定保管は、ならば、現時点で採用すべき政策選択肢として、最終処分ではなく、安全性に責任を持った「暫定保管」(数十年~数百年)をし、その間に技術開発や科学的知見を洗練するとともにより長期の対処についての選択肢を十分に検討することが可能になる。③総量規制は、「総量の上限の確定」という厳しい意味にとれば、それは、なんらかのテンポで脱原発政策を採用することを含意している、という。(ここが、最初のせめぎ合いになることは明らかです。)④多段階意思決定とは、最終処分場の立地点選定という個別的問題に取り組む前に、大局的な政策の方向や、重視すべき判断基準や対処原則について、段階的に合意を形成していくこと。まず、総量管理や、暫定保管という大局的方針について合意を形成すべき。また、政策選択に当たっては、判断基準・科学的知見の自立性・住民合意の手続きなどの諸問題についても合意形成を。そのような政策の基本的枠組みとなるような諸条件、諸原則について合意を形成した上で、その後に、暫定保管施設の立地点選定に取り組むべき。としています。

 その上で、この学術会議の回答は、現時点でただちに高レベル放射性廃棄物問題について最終的解決を与えるものではないが、現時点で可能な「最善の対処」だとしています。そして、この方向で高レベル放射性廃棄物問題に取り組むとき、二つの問題について提起しています。ひとつは、科学的検討の場と政策的判断の場の区別と再編の問題で、もう一つが暫定保管施設の数と規模をどのように選択したらよいかと言う問題、としています。(前者は、科学的知見の自律性を保証すると同時に、科学の限界を自覚するという二つの意味で「科学的知見の適正な取り扱い」ができるかどうかという重要な問題ですが、ここではひとまず紹介を省略させていただきます。)

 後者については、私は、「自圏域内対処の原則」を打ち出していることに驚きました。

ーこれまでの日本では、危険の負担についての二重基準が、電力の大消費地である大都市と原発立地地域(福島県や新潟県)の間に、また原発立地地域と放射性廃棄物の受け入れ先(青森県)の間に、連鎖的に構造化されていたが、その延長上に最終処分地を建設しようとするものであった。これに対して、暫定保管施設の立地にあたり、道理性の実現を重視し、「負担の公平」という倫理的基準に基づくのであれば、そのような一箇所集中型ではなく、各電力会社の圏域ごとに少なくとも一つ建設するという考え方が出発点として必要。-

 また、暫定保管施設の各電力会社圏内での建設は、核燃料サイクル政策からの撤退とも整合的。としています。理由として、六ヶ所村再処理工場の下に活断層がある、技術的な不可能性、経済的合理性を欠き浪費的、核武装可能性という国際的批判と疑念などをあげています。脱原発と核燃料サイクル政策の中止を選択するならば、青森県知事の主張は筋が通っている。使用済み核燃料を各電力供給圏内に戻して安全に管理する必要が生じるのであって、そのような政策転換は、高レベル放射性廃棄物の暫定保管を各電力供給圏域で行うという考え方と整合的である。としています。

 最後に、舩橋氏は、この二つの問題(条件)を欠如した場合、暫定保管と総量管理という政策理念によっても社会的対立の壁を乗り越えることは困難。としています。私は、昨年末の段階までは、学術会議「回答」の②暫定保管と③総量規制を少し紹介しただけでした。やはり、もっとよく全体を理解し、紹介しなければと反省しています。この「回答」提言を活用し、高レベル放射性廃棄物問題にとどまらず、すべての放射性廃棄物問題へのより的確な対処ができるよう、より広範な社会的な合意形成を働きかけていきたいと思います。

 この舩橋氏の提起との関連で1月5日付の東京新聞に「核のごみ 地方に負担 東京、鳥取の55倍排出 」という記事が出ました。その内容が舩橋氏の指摘にピッタリ合いますので紹介します。


1.5 核のごみ 地方に負担 東京、鳥取の55倍排出 東京新聞

 原発で使い終わった燃料のごみ(使用済み核燃料)を、各都道府県がどれだけ出しているかを試算すると、2007~11年の5年間では、最も多い東京は最も少ない鳥取の55倍にのぼることが分かった。原発を持つ電力10社への取材を基に、都道府県ごとの家庭などの使用電力量の多少に当てはめて、燃料のごみの想定排出量を算出した。 (望月衣塑子)
 想定排出量は大阪、名古屋など大都市を抱える上位6都府県で全体の約41%を占めている。電力の大消費地が大量の燃料のごみを出す一方、燃料のごみを施設内で保管する原発立地自治体や、ごみが全国から運び込まれる青森県・六ケ所村に負担を強いている現状を浮き上がらせた。ふだん実感しにくいが、電力消費の多い自治体は排出量も多くなる。
 10電力会社の総排出量は5年間の合計で約3639トン(ウラン換算)。これを都道府県ごとの家庭などの使用電力量に応じて当てはめると、想定排出量は東京が359.1トン、次いで大阪は339.5トンと算出される。一方で、最も少ない鳥取は6.5トン、次いで島根が8.1トンにとどまる。 六ケ所村に再処理施設を持つ青森の想定排出量は計算上、27.5トンだ。しかし、日本原燃によると、実際に六ケ所村に搬入された全国の燃料のごみは5年間で計1074トン。青森が排出する量の約40倍が、全国から運び込まれていることになる。 最大の原発立地県である福井をみると、使用電力量から試算した想定排出量は41.3トンにとどまる。福井は関西、北陸両電力から供給を受けているが、福井に原発を持つ関西電力は、ここで5年間に計799トンの燃料のごみを出している。福井はその約半分を原発施設内に保管したままだ。 本来、排出量が少ないはずの福井や青森などの自治体が、燃料のごみの保管で大きな負担を強いられる現状には、これまでも不満の声が上がってきた。 福井は「電力消費地の自治体にも、中間貯蔵を含めた保管の在り方を検討してほしい」と国に繰り返し要望した。経済産業省は昨年11月26日付で、全国の自治体へ「使用済み核燃料対策協議会」への参加を求める文書を送った。燃料のごみの保管や、再処理する核燃料サイクルの問題に関して、消費地の自治体も加えて話し合う見込みだった。しかし、年末の政権交代を経て、協議会の先行きは不確かな情勢だ。
 最大消費地の東京は「政権交代で国の方針が見えず、都知事が交代したいま、協議会への参加の是非は未定だ」と回答。大阪も同様で、協議会への参加意思を国に示した自治体は現在、原発関連施設を持つ福井と茨城の二県にとどまる。
 原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「安全性を考慮した場合、使用済み核燃料を原発関連施設のある自治体で保管するのは、現実的ともいえるが、不公平感は否めない。大都市をはじめ電力消費地の自治体は今後、排出した燃料への対応を真剣に考えるべきで、新たに集中貯蔵施設を建てる場合は、都市部も含めて候補地の検討が必要だ」と指摘する。
<想定排出量> 原発を運転すると必ず出る使用済み核燃料を、各都道府県がどれだけ想定上、排出しているかを示す。各電力会社が実際に出した使用済み核燃料の量を、各電力管内の都道府県がそれぞれの使用電力量の比率に応じて排出したとみて、排出量を割り当てた。


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