触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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複式学級について考える

 複式学級について考える。

 学校統廃合問題を考えるとき、これまで、学校の規模、学級の人数、小中一貫校、など考えてきました。この複式学級は、これらとの関連はあるのですが、あまり詳しく取り扱ってきませんでした。この運動に巻き込まれた当初の頃(昨年末)は、「できることなら、複式学級は避けた方がよい」という立場でした。どうして私がそう思っていたのかということを、今の時点で考えてみました。そうすると、団塊の世代の私にとって、自分の子どもたち(団塊ジュニア)も含め複式学級とは無縁であったこと、複式学級について豊かなイメージを持っていなかったことなどありました。小学校教師の妻も確か、複式を担当したことはなかったと(あれば、間接的にもその経験談を聞いている)思います。ネット上でこの問題の保護者などの反応を見ていても「複式は避けたい」「複式になるくらいなら統廃合の方を」(ここ栗原市の金成地区の反応でも)という声を聞くとなんとなく、理解したいような気持ちにもなります。 
 それに何より、次の「複式学級の特徴」という(これは北海道の別海町のホームページから持ってきたもの)文章が一般的な解釈ではないかと思ったからです。
 
 複式学級の特徴
<学級編成基準>
○小学校
   他の学年の児童と合わせ16人までのときは、これをもって1学級を編成する。
   ただし、1年生を含むときは、8人とする。
○中学校
   他の学年の生徒と合わせ8人までのときは、これをもって1学級を編成する。
複式学級編成上の特徴
 複式学級の編成は多様であり、その年度の児童・生徒の数により単式学級、複式学級、欠学年などの変動が見られる。このことは学校体制が安定しにくいという状況を生み、特に次のような課題が考えられる。
(1) 複式学級の授業は、子どもにとっても教師にとっても負担が大きい。
  ・児童・生徒は、教師の直接的な指導を受ける時間が不足し、自学自習の特別の
   訓練が必要となる。
  ・教師は、間接指導を充実させるための指導計画の作成や指導方法の研究と経験
   が必要となる。
(2) 多様な人間関係を通じた社会性の涵養等について集団教育の効果が低い。
  ・児童・生徒の行動範囲が限られ、生活経験や学習経験が広がりにくい傾向
   がある。
  ・児童・生徒は大きな集団での社会経験の場が不足となる。
  ・固定した人間関係が継続しがちなため、児童・生徒の序列意識を生みやすい。
  ・少人数のため、良い意味での競争心や相互に刺激し合うことが薄くなる。
(3) 放課後活動の部活動や少年団活動などで選択が制約される。
  ・選択教科やクラブ活動でも制約される。
(4) 複式学級編成の学校にあっては、合同学習や集合学習などの工夫が必要となる。
また、次のような特性もある。
(1) 児童・生徒一人ひとりに指導が行き届き、それぞれの個性や適性に応じた個別指
   導が可能である。
(2) 温かい人間関係を基盤として、地域に根ざした活動や体験が可能である。
(3) 異学年との交流や学校ぐるみでの特色ある活動ができる。

 毎度のことですがWikipedia.へのリンク 複式学級 と今回はその主な点を転載します。

 複式学級 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 複式学級(ふくしきがっきゅう)は、過疎地などで学校規模が小さい場合に多く存在し、1学年1クラスでなく、2学年で1クラスにする学級編制のことである。1年生を含む場合は、2個学年合わせて7人から8人、それ以外だと15人くらいで、複式学級に編制している。なお、多くの都道府県では「公立義務教育諸学校の学校編成及び教職員定数の標準に関する法律」によって1年生を含むときは8人以下とし、それ以外では16人以下という国の基準を採用しているが、長野の例として、2個学年合わせた児童数が9~16人のときにおいては県費負担により講師等教員を派遣し、複式解消を独自に図っている県もある。

 北海道、東北、或いは中国、四国、九州でも山間部や離島などのへき地では、こうした学級は少なくない。僻地教育(へき地教育)の現場には必ずといって良いほど存在する学級である。さらに規模が小さくなると、3学年編制の複々式学級(ふくふくしきがっきゅう)というのもある。しかし2007年度現在、日本国内においては存在せず、ほぼ同様の基準制度を設けている隣国の韓国において見られる学級である。なお近年は前述のような環境のみならず、ドーナツ化現象による都市中央部や造成してからだいぶ年月を経た住宅団地等の学校でも見られる。

 複式学級は、さまざまな長短を持ち合わせている。異学年が一つの学級なので、方法しだいでは相互に学び合う姿が見られる。担任が一方の学年の指導をしている時に、もう一方の学年は自分たちで学びを進める、といった自主的な学習習慣が身につく。グループ学習をやっているような状態が多いので自分たちのペースでの学習ができる。しかし一方、子ども集団の規模があまりにも小さいので、喧嘩やいじめが生じにくく、幸か不幸か人間関係での葛藤を経験する機会に恵まれないことや適度な競争意識を持たせることすらできない場合もある。学校によっては兄弟姉妹のみによる構成の場合もある。その欠点を補うために、インターネットを活用し、都市部の大規模校と直接の接点をもつなどのように、交流の機会を増やそうとしている学校も少なくない。ある意味では、教育先端校にもなるチャンスをもつ。が、地域によっては高速回線網の未整備や市町村予算等との兼ね合いで生かし切れていないところも多い。

 次の一部転載は読売新聞2008.1.21よりです。
複式学級の指導法 継承の試み始まる
 少子化に伴う統廃合で、全国の公立小の複式学級は07年度で6259と、5年前より647減っている。ただ、鹿児島67増、宮城27増、福島24増など23府県では増加、地域差が大きい。

 複数の学年の授業を1人で同時進行させる複式学級は指導が難しいだけに、1072と全国最多の北海道では、経験豊富な教員の指導法を継承する試みが始まった。十勝地方の教員らによる研究団体が今年度から3人を複式指導員に指名、勉強会を開き、北海道教育大とともにビデオも作った。

 12日には同大釧路校で指導員の江口秀和教諭(38)が算数指導法を講演。「他学年を指導している時、子供には『自分でやらなければ』という意識ができるが、教材研究に手を抜いてはいけない」と訴えた。(北海道支社 伊藤史彦)

 読売新聞社の全国調査 昨年11~12月に都道府県と1820の全市区町村の公立学校統廃合計画を調べた。その結果、小中学校はおおむね3~5年後に1117校減る見通しで、過去5年間の減少数に匹敵する規模とわかった。この種の調査は国も実施していない。

 この読売新聞の記事からは、全国的には統廃合が進んでいて複式学級は減っているが、鹿児島、宮城、福島で増えている。鹿児島は「地域社会を壊す」と小学校の統廃合を殆んどしないようで、宮城と福島は統廃合が時間差で少し遅れているということらしい。北海道は統廃合も進んでいるが、複式学級を現実的にかなり残っていくという前提の下の対応だと思われます。 

 これも読売新聞2008.1.26からの転載です。
考える力養う「複式」授業
 算数の「両間接」の時間。4年生(手前)は帯分数と仮分数の比較、3年生(奥)はかけ算の問題作りに取り組む(12月18日、満沢小で) あえて小規模校を統合せず、教育の改善を図る町もある。
 宮城県との境にある山形県最上町立満沢(みつざわ)小学校の児童は20人。2学年ごとの複式学級だ。
 昨年12月、3・4年の算数の授業をのぞくと、一つの教室で、3年生2人が二けたの数の掛け算、4年生3人は帯分数と仮分数の大きさの比較の学習が同時進行していた。それぞれ違う方向を向き、黒板も別。担任の佐藤史恵教諭(31)が両学年を行き来する。
 開始から15分後。佐藤教諭は3年生に「算数メールをしましょう」と切り出した。はがき大のカードの上半分に「1個36円のチョコレートを16個買ってきてね」などと買い物を頼む文を書いて交換、受け取ったカードの下半分に代金を計算する数式を書いて解く。
 その直後、佐藤教諭は、4年生の黒板に帯分数、仮分数、整数を書き、「大きさをどうやって比べるか、意見を出し合いながらまとめて下さい」と指示した。
 2学年が別々に自主学習する時間は約10分だった。
 二つの学年を同時に指導できない複式学級では、教師の直接指導を受けない自主学習の時間を「間接指導」と呼ぶ。さらに満沢小では、あえて2学年同時に間接指導する時間を「両間接指導」と呼び、教師は進み具合を見守り、助言するだけだ。複式学級は、授業の進度が遅いことや授業に集中できないことが短所とされてきたが、両間接指導には短所を逆手にとり、考える力を養う狙いがある。
 2005年度から算数と国語の複式指導の研究に取り組む満沢小では、3年生以上で、授業1コマに2回以上、両間接指導の時間を設けている。
 「日本の子供に不足しているとされる『応用力』や、協力して問題解決する力を養うためあえて活用した」と自らも同小の複式学級で指導経験を持つ五十嵐隆一・町教育長(59)。
 人口約1万人の最上町の中学校は1校だが、小学校は8校あり、うち5校に複式学級がある。町の誕生した1954年以来、分校以外の小学校がすべて存続しており、30年以上複式学級を持ち続ける学校もある。
 町は66年、小学校を3校、中学校4校を1校にする計画を打ち出したが、地域社会の崩壊を心配する住民との話し合いの中で、中学校統合と引き換えに、小学校は老朽校舎の解消を促進するという、事実上の8校存続に転換せざるを得なくなった。
 結局、老朽化していた5校が平等に建て替えられ、最も新しい満沢小の校舎と体育館は00年に総工費約6億4000万円をかけて完成した。学校建設のための教育債は、まだ4億円を超える残債がある。
 それでも五十嵐教育長は「学校があって地域があるという住民の強い思いがある限り、工夫を重ねて大きい学校に負けない小規模校を作っていく」と言い切る。学校統廃合の是非は単純に論じられないテーマだ。(高橋敦人)

 長々と転載がいくつも続きましたが、要するに、私がこの複式授業の問題を論じるには、知識、情報等が不足しているのです。(勿論経験はゼロ)
 その一方、現実問題として、栗原市の学校統廃合問題があります。市教委が「子どもも教育環境をよくする」「学力の向上」と言葉でいっても、合併以前から引き継いでいる「複式をなくして効率的な学校運営をする」という狙いとする本質的命題は変わりません。平成19年で9/30の複式を抱える小学校数が、平成25年には、15/30と半数となるために、金成地区の合併前の動きを伏せておいて、合併後にそれを最大限に利用して、一気に栗原市全体の学校統廃合を進めることで、効率的学校運営に切り替えようとするものです。
 ですから、「この複式学級についてどう考えるか」、このことについて私自身も、確かな考えを持つことが要求されてきました。ネット上でこうしたここに転載したものを見つけるとともに、複式学級の経験を多くもっている「栗原の教育を考える会」の代表の鈴木 健三氏と接していて複式学級についての私の見方も少しずつ彼の感覚「複式だっていいんじゃない!」に近づいてきました。そんな時、3月22日にテレビでドラマスペシャル「いのちにいろえんぴつ」を見てその感想をこのブログのMOVIESで記事として書きました。一言でいってこのドラマにでてきた複式学級は生き生きとし、豊かなものでした。
 栗原市の教育委員会は、事あるごとに「小規模校、複式学級は可愛そうだ。」「だから、避けなければ、…」と言っています。これまでは、私もそれにいくらかでも影響されていたのかもしれません。このドラマを見て、ここに出てくる子どもたちは、少しも可愛そうではありませんでした。ドラマの中でも授業の仕方はそれなりに工夫していました。前述の転載の中に出てくる長野県のように、県費で複式解消の独自施策を取れればいいのでしょうが、そうでなくとも同じく転載の読売新聞の記事にあるように指導法の研究や授業の様々な工夫でやりようがあると分かりました。但し、担当する学校、教師に大きな負担がかかるため教育委員会等の支援策が必要です。ドラマでも、現実でも教師というものは、小規模校、複式学級という条件でも子どもたちにデメリットが出ないように出来る限りのことするものだと思いました。前述の一般的解釈ー「複式学級の特徴」の中で課題としてあげた問題点も、実際には教師の負担以外は殆んど出てこないようにしていると思われます。それより特性の方をここに出ている以上のものを追求していると思います。

 こうしたことから、私は、次のように考えるようになりました。

 複式学級がある学校でも、地域で「存続させる」と決めたら、市は全面的なバックアップを
 複式学級のある60人以下の超小規模校でもPTAを中心に地域で「存続させる」という合意ができれば、市は全面的なバックアップをすべきです。複式学級は、教師に多くの創意と工夫は要求されますが、子どもたちにとっては、不幸でも、教育環境が悪いことでもありません。デメリットがあれば、市教育委員会はそれを乗り越えるための支援策を強化すべきです。
 今、求められているのは一人ひとりの子どもにとって、どのような教育環境が良いのか、PTAと地域で、じっくり話し合い、合意形成をはかることです。
 「誰が子どもたちの教育に最後まで責任を持つのか」、「誰が学校の統廃合について最後まで責任を持つのか」、PTAと地域とでの合意、地域審議会での調整、市のバックアップなど、ここでは広範囲の総合的な地域力が、住民自治、市民自治が試されます。
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| | 2010年06月06日(Sun)07:56 [EDIT]


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