触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

<資料>脱原子力政策大綱の要旨 (「基本原則」版)

<原発・環境・エネルギー問題>

原発ゼロ社会への道>──市民がつくる脱原子力政策大綱    原子力市民委員会

脱原子力政策大綱の要旨 (「基本原則」版)

(以下、強調、アンダーラインは、紹介者(宮城・栗原の佐藤)の判断で行ったものです。この「基本原則」の抽出も紹介者の責任で行いました。)

[序章]なぜ原発ゼロ社会を目指すべきなのか 

  原子力発電事業は、過酷事故を起こした場合の被害規模が大き過ぎ、復旧も長期にわたり不可能である。そして過酷事故は現実に起こったし、将来も再発しうる。それを続けることは倫理的に許されない。法律に基づいて原発を廃止する。

[第1 章]福島原発事故の被害の全貌と「人間の復興」

1.原子力災害からの復興にあたっては、
(1)「 被ばくを避ける権利」をふくむ「健康への権利」を基本的人権として最大限尊重すること
(2)リスクを過小評価せず予防原則に立つこと
(3)意思決定プロセスへの当事者参加を保障することを基本原則とする。
これらの基本原則を一貫させることが「人間の復興」につながる。

2. 原発事故子ども・被災者支援法が掲げる「個人の選択を尊重し支援する」という理念を、新しく策定する〈原子力災害復興基本法〉の理念として取り入れ、同基本法のもとに関係法令を整理し、被害救済と復興のための長期施策に一貫性を持たせる。

社会的道理性の4つの原則

 原子力発電の他の発電手段と比べての優劣を論ずるには、「3E + S」を中核とするさまざまの基準を立てて比較総合評価を行うのがオーソドックスな手法であるが、そうした総合評価の視点とは別に、以下のような社会的道理性の視点から、原子力発電が果して許容できるかについて検討してみることも、オルターナティブな手法のひとつとして意味がある。そこでは原子力発電の「安全性」「公平性」「公正さ」「持続可能性」の4 つの原則が立てられる。

[1] 安全性:放射能による健康被害、環境汚染を回避することは、原子力政策を評価するときの最優先の基準であるべきである。原発の建設、操業、事故への対処、廃炉、核燃料の原料採掘・製造から廃棄物の管理というあらゆる局面で、地域の生活者に対しても労働者に対しても、被ばくを回避すること、地域の環境を汚染しないことを優先すべきである。また、放射線の健康影響について原発推進側ではない立場からの研究が保障され、かつ他の分野の有識者や市民による評価と開かれた討議がなされなくてはならない。

[2] 公平性:倫理的視点から見れば、地域間や世代間においては、負担や受益が公平であることが望ましい。ところが、日本では、原子力発電所や放射性廃棄物関連施設の立地は、原子力利用にともなう環境負荷を受益者の外部に転嫁することによって、地域間、世代間の不公平な負担構造を前提として推進されてきた。そのことが、「負の帰結」を軽視したまま、原子力利用を推進するという社会的メカニズムを作り出してきた。ある範囲の人びとがとくに大きなリスクを背負わなくてはならないような科学技術の導入・拡充・継続には慎重でなくてはならない。環境負荷についての負担の公平さを具体的に実現するためには、原子力施設の設立・運営当事者や受益者が負担を負うという原則を採用するべきである。

[3] 公正さ:公正さとは、政策形成と政策決定過程において、あらゆる利害関係者が、適正な発言の機会や決定権を持つことであり、決定に関わる情報が透明に開示されることである。また、安全性を強調する特定な立場による情報管理や一方的な「広報」がなされてはならない。そのためには、「公論形成」を推進し「国民の声」を政策形成に的確に反映するさまざまな仕組みを形成するべきである。とくに、原子力利用にともなう「負の帰結」をこうむる可能性のある人々、「負の帰結」をこうむってしまった人々が、十分な発言権や決定権を持つ必要がある。公正な情報開示・情報共有と意思決定手続きを実現することは、安全性を確保し、受益と費用負担を公平にし、受苦を回避するために不可欠である。

[4] 持続可能性有限な地球環境を前提にした生産と消費には、節度が必要であり、将来世代に対して、資源の枯渇と汚染物質の蓄積を転嫁してはならない。原子力のような科学技術を利用し続けると、数十万年とも言われるほどの長期にわたって、人びとの生活や環境に多大なリスクを及ぼし、それを管理する重い負担を課すことになる。将来の世代の人類が生き続けることが困難になるような変化を、日本の国土に、また地球にもたらすようなことがあってはならない。汚染、事故の可能性、放射性廃棄物をともなう原子力利用の評価については、この点が考慮されなければならない。

以上の4 つの原則はいずれも倫理的に重要なものであり、これらを総称して「社会的道理性」と言うことができる。

8.除染で発生する放射性廃棄物の管理計画、施設立地については、当該地域の自治体および住民への十分な情報開示をふまえた対話と合意によって進めなければならない。また、脱原発という政治的決定を踏まえ、原発の各種廃棄物の処理処分のあり方とあわせて、十分な情報公開を前提とした国民的な討議を行うことが求められる(☞3-4 節、5-2 節)。その場合、科学的合理性と経済合理性のみならず、社会的道理性(☞ 0-7 節)の観点に留意することが重要である。

第3章 放射性廃棄物の処理・処分

第3 章の構成と概要

 現世代が作り出した放射性廃棄物が原発のない将来世代に及ぼす被ばくはゼロであるべきだ。ところが、原発の利用によって作り出された放射性物質には寿命が極めて長いものがあり、その影響は超長期におよぶことから、現在の技術では、これを人間の生活環境に漏れ出ないようにすることは極めて困難だ。それゆえ、放射性廃棄物の観点からも脱原発を進めるしかないのである。
 脱原発によって、放射性廃棄物の増加が止まれば、対処するべき放射性廃棄物の総量が確定する。確定した放射性廃棄物に対する対応に関して、原子力市民委員会は放射性廃棄物の処理・処分を扱う場合の基本原則を以下のように提案する。

① 環境汚染の最小化:陸域および海域の放射性物質による環境汚染を最小化する
② 被ばくの最小化:作業員の被ばくならびに放射能の環境放出にともなう住民の被ばくを最小化する
③ 国民負担の最小化:被ばくの最小化を前提として、その上で、経済的国民負担の最小化を求める


 第3 章は放射性廃棄物全般を取り扱うが、その中に核燃料サイクル1)(ウラン濃縮ならびに再処理2)と高速増殖炉)を含めている。バックエンド政策は、高速増殖炉開発の失敗、再処理工場での数々のトラブル、プルサーマルの遅れなど実態として実現しなかった。そこで本章は、核燃料サイクルの廃止から始まり、それによって放射性廃棄物の総量を確定させた上で、確定した廃棄物に対応するという筋立てで論じている。

3-4 議論と合意のための「場」の形成
[主旨]
1. 原子力施設の廃止によって処理・処分するべき放射性廃棄物の総量が確定するが、これらの廃棄物に関する処理・処分の方策のほとんどが決まっていないのが現状である。加えて、これまでが原発の継続を前提とした廃棄物対策であったのに対して、今後は後始末としての廃棄物対策が求められ、この視点からの見直しが必要となる。とりわけ抽出済みプルトニウムならびに回収ウランなどの処理・処分は未知の分野に等しく、今後の処理・処分に関する研究開発に依存するところが大きい。こうした放射性廃棄物の処理・処分に関する社会的合意は進んでいない。特に、処分地の選定段階でこのことは顕著に現れる。

2. そこで、原子力市民委員会は、第5 章で提案する〈脱原子力・エネルギー転換戦略本部〉の下に小委員会を設けて、放射性廃棄物の処理・処分の今後の研究開発と合意形成へ向けた取り組みを進める「場」とすることを提案する。同小委員会では、徹底した情報公開のもと、これまでの処理・処分策の見直し、研究開発の方向、処理・処分に関する社会的合意形成へ向けた活動を進める。
[説明]
 脱原発によって処理・処分するべき放射性廃棄物の総量が確定する。これらの廃棄物の全体像を定性的に概観すると、ウラン鉱山から始まりウラン濃縮をへて原発の燃料製造までに排出されるウラン廃棄物、原発の稼働中に定期検査や事故で排出される廃棄物、再処理工程で排出される放射性廃棄物並びに核分裂によって生み出される高レベル放射性廃棄物などがある。加えて、再処理によって回収されたウランやプルトニウムも処理・処分するべき放射性廃棄物となる。再処理から撤退することから、原発の使用済み核燃料もまた放射性廃棄物となる。これに原子力諸施設の廃止措置によって排出される放射性廃棄物が加わる。

 過酷事故を起こした福島第一原発の廃炉処理作業にかかわるすべての廃棄物、広域除染廃棄物なども処理・処分すべき放射性廃棄物となる。原発の定期検査で排出される低レベル放射性廃棄物17)に関しては埋設処分が行われているが、それ以外の廃棄物に関してはいまだ処分地が決まらず実施されていない。処理・処分の方策も脱原発の視点から再検討する必要がある。
小委員会での方向性の検討のみならず、検討内容に関して、また、処分地の選定に関して、全国各地であらゆる利害関係者を含む議論を進める必要がある。処分地決定に関しては住民の直接参加によって決定されるべきである。小委員会はこうした議論を準備して活動を進めることとする。
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。