触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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<BOOKS> 公共圏と熟議民主主義 現代社会の問題解決

<BOOKS>           2014.9.4

 放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク  佐藤 茂雄

公共圏と熟議民主主義 現代社会の問題解決

舩橋 晴俊・壽福 眞美 編著
発行;法制出版局  2013年8月30日

<内容紹介>

 今日、原発・エネルギー問題、移民の受け入れ、環境破壊、基地問題、ユビキタス・コンピューティングにともなう個人と社会の関係、マス・メディアの多様化など、多くの社会問題や政策課題が突きつけられている。現代社会に横たわる諸問題を公共の場での熟議を通して解決するための糸口を、日本および諸外国の具体的な事例をもとに社会運動と社会的合意形成、政治的意思決定過程にアプローチ。

<著者略歴>

舩橋 晴俊: 1948年生まれ。現在、法政大学社会学部教授。専門は環境社会学・社会計画論。
主な著書に、『組織の存立構造論と両義性論』(東信堂、2010年)、『環境総合年表』(共編、すいれん舎、2010年)、『社会学をいかに学ぶか』(単著、弘文堂、2012年)。

壽福 眞美: 1947年生まれ。現在、法政大学社会学部教授。専門は社会哲学。
主な著訳書に、『批判的理性の社会哲学』(単著、法政大学出版局、1996年)、「3・11後の責任倫理を問う」『環境思想・教育研究』第5号(2011年)、N.ボルツ/A.ミュンケル編『人間とは何か』(単独訳、法政大学出版局、2010年)。

<目次 >

第1章 高レベル放射性廃棄物問題をめぐる政策転換―合意形成のための科学的検討のあり方 (舩橋 晴俊)
第2章 グローバル化と多文化市民権の可能性―日本と西欧を視野に
第3章 現代アメリカ合衆国における移民の社会運動と公共圏の再編成―重層的境界構造の転換と非正規移民たちの熟議への参加
第4章 環境問題と公共圏―韓国の事例
第5章 インドネシアの環境政策をめぐって―イスラームの規範とイスラーム的公共圏がはたす役割
第6章 米軍基地と公共圏―岩国基地の拡張・機能強化から見た意思決定過程
第7章 ユビキタス・コンピューティングはどう受容されているか―ユーザーの意識とその問題
第8章 熟慮民主主義の制度化の可能性と大学の役割
第9章 マス・メディアと公共圏をめぐる問題群
第10章 社会運動、討議民主主義、社会・政治的「合意」―ドイツ核エネルギー政策の形成過程(1980~2011年)

<第1章 高レベル放射性廃棄物問題をめぐる政策転換
                    ―合意形成のための科学的検討のあり方―むすび>

第一に、高レベル放射性廃棄物問題は固有の極度の困難さを抱えており、これまでの「地層処分」を掲げた政策が行き詰っていることを認めなければならない。

第二に、高レベル放射性廃棄物問題が従来の政策では解決できない根拠を、逆順型合意形成、受益権と受苦圏の分離、科学的自立性の弱さ、総量管理の欠落といった諸点から解明すべきである。

第三に、2012年の学術会議の「回答」に示された「総量管理」「暫定保管」「多段階の意志決定」「科学的知見の限界の自覚」という緒論点は、高レベル放射性廃棄物問題の完全な解決策を提示するものではないが、現時点で、可能な「最善の対処」を提案する試みであると言える。

第四に、学術会議の「回答」をふまえるならば、今後の高レベル放射性廃棄物問題への取り組みにあたって、「自地域内処理原則」「他の公共施設との併隣接」と言う視点を重視すべきである。また、「科学的検討の場」の自律性を確保するための「統合・自律モデル」の実現と、それによる「科学的検討の場」と「政策形成の場」の区別と分離が必要である。それは公共圏との相互作用とあいまって「総合的政策決定」の適切性を確保する基本的必要条件である。

<私の感想>

 本書は、舩橋 晴俊氏がこの8月15日に逝去され、その著作の紹介がでてから入手し、読みはじめました。この第1章が舩橋 晴俊氏の担当です。その「むすび」の部分にすべてが凝縮、結論的なものとして記述されています。その前提として、彼の監訳の仕事、「核廃棄物と熟議民主主義―倫理的政策分析の可能性」があります。それは、カナダでの核廃棄物管理政策の展開をふまえの、3.11以後の日本におけるエネルギー政策、原発政策の根本的見直しを「倫理的政策分析」が有効な熟議民主主義を通して行うことを提唱することに繋がっていきました。そして、その実践が、市民シンクタンク原子力市民員会であり、「原発ゼロ社会への道――市民がつくる脱原子力政策大綱」(4月12日発表)は、本書のこの部分が重要な政策的柱となって支えています。
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