触媒生活

セカンドライフに入っての日常生活を文章、日記などで表現します。「触媒」のような役割を果したいというのが私のモットーです。コメント等をブログでも受けますが、連絡はメールでfa43725@yb3.so-net.ne.jp まで。

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「福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞」を紹介し、原発・放射能問題での事態の打開のネック・「壁」を考える。

<原発・環境・エネルギー問題>   2014.11.13 

「福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞」を紹介し、
原発・放射能問題での事態の打開のネック・「壁」を考える。


  2014.11.6  放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク 佐藤 茂雄

 この間、私達は、9月13日の「原発ゼロ社会への道―意見交換会in 宮城・栗原」を
① なぜ原発ゼロ社会を目指すべきなのか
② 被ばくを避ける権利、健康への権利を尊重させるには
③ 放射能廃棄物の処理。処分をどうすればよいのか
 の3つのテーマで行いました。
 そこでの議論は、コーディネーターの岡山 博さんの「指定廃棄物の最終処分は、汚染物を拡散させないため福島の中間貯蔵施設での集中管理を考えるべきだ」という提案に対して、「故郷を失う福島の人の心にどう寄り添うか深く考える必要がある」との指摘も出るなど、会場から様々な意見が飛び交い、継続して論議する必要が出てきました。10月例会でも引き続きこうした議論しました。

 私は、その打開策への解は、何よりも福島の原発事故の収束への確かな道筋を示すこと、そのための大前提として、
① 国民的合意のもとに原発ゼロを国の基本方針にすること、
②「被ばくを避ける権利」を含む「健康への権利」を基本的人権として最大限尊重させること
、が求められていると指摘しました。
 放射性廃棄物の問題だけを単独で取り上げることでなく、被害・問題の総体を、根本から総合的・全体的に(エネルギー政策・再稼働、事故処理、除染、放射性廃棄物処理、帰還問題、健康問題、賠償問題など)見直しをし、そしてそれを、宮城県全体、日本全体で、議論し、国民的な合意形成を図るべきだと、提起してきました。

 ここでは、最近、出版されたばかりの日野行介氏の「福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞」の紹介しながら、それによって、上記の現状の諸問題を打開する上でのネック、「壁」、となっているものが見えてきたことの報告をします。(それは「原子力ムラ」であることは自明ですが…)

 著者の日野行介氏は毎日新聞の社会部記者です。前著「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」(岩波新書、2013年9月20日)で福島県の「県民健康管理調査(現・県民健康調査)が、国や実施主体の県、関与する(御用)学者・研究者たちによって秘密裏に歪められ、健康調査を矮小化、それどころか被害がない前提で進められていた実態を明らかにしました。第2弾となる本書では、被ばくによる健康調査から問題意識を広げ、「子ども・被災者生活支援法」を軸に、行政による被災者支援のあり方を追及しています。

 政府が「被災者支援」の名の下に、一体何をし、さらにこれからしようとしているのかを白日の下にさらしています。最初は,2013年6月13日、この法律の最も重要な立場にいる復興庁で働くエリートキャリア官僚の水野参事官が暴言ツイッターの主であることを突き止めるところから始まっています。「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」「田舎の町議会をじっくり見て、アレ具合に吹き出しそうになりつつ我慢w」などとツイートしていた事実を暴いたのが、日野氏だったのです。結局、水野参事官は「個人的問題」「一官僚の不見識」として処分・左遷で幕引きされました。しかし彼がツィートした「今日は懸案が一つ解決。正直に言うと、白黒つけず曖昧なままにしておくことに関係者が同意しただけなんだけど」に、わずかな自主避難者向けの施策などでお茶を濁す復興庁全体の「先送り」や「支援法殺し」の背景が表れていました。

 2012年12月に自公政権が誕生しました。2013年3月に根本復興相が、支援法の線量基準を科学的に検討する方針を打ち出し、政府、官僚たちによる支援法の骨抜き(殺し)の裏会議が行われていきまして。しかし、2013年7月の参議院選でねじれが解消するまでは「先送り」(暴言ツイッター事件と符合)しましたが、7月下旬には、それを表に出してきました。8月7日官邸での原子力災害対策本部会議で、避難指示の解除に向けた準備が完了しました。8月30日(概算要求の期限)「子ども・被災者生活支援法」の理念を無視する形で基本方針案(条文で規定する線量基準を具体的に定めず、名目上被曝限度の1ミリシーベルトを長期の目標として残し、実質的には20ミリシーベルトを基準にする。支援対象地域を福島県内33市町村に限定)を出しました。これは、健康影響はないという前提に立っており、パブコメの受けても聴く気はなく、公聴会も開かない(「説明会」なるものだけ)というものでした。これに福島県は、はっきりとした評価をせず(実質的容認)県外自治体では、千葉、茨城の13市が批判のパブコメを出し、市民団体では、若いお母さんたちの関東ネット(40団体)が奮闘しました。しかし結果は、全くそれらを無視するものにされました。

 この2013年夏から秋にかけて、「子ども・被災者生活支援法」の基本方針と同時並行する形で避難指示の解除をめぐる動きも表に出てきています。9月7日2020年オリンピックの東京開催が決まるのを待って、9月17日「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」(表会議)が初会合を開きました。それでも何か武器はないかと、それまで航空機モニタリングで測っていた「場の線量」より個人線量計(ガラスバッジなど)では、低く出ると期待し「個人線量」を重視し始めました。
 
 「子ども・被災者生活支援法」が骨抜きにされる源流(原点)は、「チェルノブイリ法は過度に厳しい」「日本では甲状腺がんは多発しない」とし、チェルノブイリの教訓の無視にあります。これを行った主犯は、電力業界を所管し、これまで強力に原発推進してきた経済産業省を中心とした官僚であり、共犯は、原子力ムラの息のかかった(自・民など)政治家達です。政治家も官僚上りが大手を振っています。それも公明党の中でもです。逆に、政治家でも「子ども・被災者生活支援法」の成立に当時、尽力した議員の多くが、何故か引退や、落選しています。

 2011年11月まだ民主党政権でしたが、放射線の専門家たちを集めた「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」(低線量WGを設置しました。ここに、細野原発事故担当相が出ていますが、その動画をチェックしました。木村真二氏以外は、すべて御用学者と思われ、木村氏が大タヌキの長瀧会長などを相手に孤軍奮闘・悪戦苦闘していました。それを細野大臣や官僚たちが冷やかに見ているというものでした。そこには、倫理性、人間性のかけらもない、と言うより、悪魔がいるとしか、私には見えませんでした。ここの結論を受けて、2011年12月16日、野田首相が福島第一原発が冷温停止状態となったとして事故収束宣言しています。26日には、原子力災害対策本部会議で、警戒区域と計画的避難区域を、避難指示解除準備区域(20ミリシーベルト以下)居住制限区域(20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下)帰還困難区域(50ミリシーベルト超)の3区域に再編するという問題の複雑化、分断と差別が始められています。した。このあたり、前後から明らかに民主党政権下であってもすっかり主導権は、官僚が握ってきているのは明白です。現在の内閣府原子力被災者生活支援チームの約30人の職員も、ほぼ全員が経済産業省の職員という別働隊。これでは、まともな「支援?」もできません。そもそも「支援」と言うのもおかしく、東電と国は「責任をとる」、東電と国に「責任を取らせる」でないといけない筈。「支援」どころか官僚による「国民の棄民化」が進行し、取り返しのつかない事態へと進展してきています。

 被ばくの線量基準をどう考えるか「年間1ミリシーベルト」は、安全な基準では決してありません。しかし、それが許容できる社会的、国民的な合意になることは、本書だけでなく、各種調査でも分かって来ています。それを守る責任は、当然、国や原発事業者にあり誤魔化せてはなりません。
 放射性指定廃棄物処分問題では、東電と国の責任で処理させるという汚染者責任は当然のことですが、更に進んでそれを何処に(場所設定)となると容易でない問題が出てきます。自らの責任を棚に上げる安倍首相の「福島県にこれ以上の負担を強いることは…」は論外で許せません。

 猪俣加美町長が「新たな被害者を出さないという一点での協同を」というのを、

① 福島でも危険のある帰還をさせるのではなく生活再建に必要な十分な補償・賠償をし人間復興へ、
② 宮城県内の3カ所だけでなく全国の未汚染地への拡大をさせない
(人間界だけでなく、自然界も含めて)、
そして何よりも③ 子どもたち、さらに将来世代を被害者にしない、という3つの意味を持たせて、協同していきたいと思います。
 その上で、あるべき放射性廃棄物処分の処分方法(影響最小化、拡散最小化、国民負担の最小化)として、東電・国の責任で(福島の)東電敷地内に保管するという道筋(ロードマップ)の提案をすべきです。(加美町の提案では「東電敷地内」とだけしていますが、私は「福島の」を入れるべきだと思います)

 その上で、あるべき放射性廃棄物処分の処分方法(影響最小化、拡散最小化、国民負担の最小化)として、東電・国の責任で(福島の)東電敷地内に保管するという道筋(ロードマップ)の提案をすべきです(加美町の提案では「東電敷地内」とだけしていますが、私は「福島の」を入れるべきだと思います)

 今、国、原子力ムラは、新・安全神話で攻勢を強めてきています。国民が、それに惑わされず当事者意識を持てるようになるため「放射能とは何か?」「今、放射能はどこにあるの?」などの基礎、「脱被曝」「被ばくを避ける」から原発・放射能問題全般の理論・解説を良心的な科学者・専門家(集団)に求めます。

 そして、スタンス・立場を超えての科学者・専門家による「科学的な検討の場で原発・放射能問題の国民に信頼される見解・知見の提示を行うことを求めます。それを受けて、該当地域の住民が当事者として加わった「政策的形成の場」(「科学的な検討の場」とは区別と分離)で、議論の活発化を図り、国民的合意の形成を図らねば、この原発・放射能問題の解決への道は決して開けないと考えています。
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